昨日に引き続き、カスヤの森現代美術館のご紹介です。
昨日は企画展のご紹介でしたが、この美術館では常設展も見逃せないのです。
ヨーゼフ・ボイス 常設展示
全国でもボイスの常設展示がある美術館はどれぐらいあるのでしょうか。カスヤの森現代美術館の展示は小規模なものですが、ボイスの足跡の一端を知ることが出来ます。
新館
ボイスの常設展示がある本館とは別に、小さな建屋の新館があります。こちらには、ナム・ジュン・パイク、李禹煥、宮脇愛子さんの常設展示室があります。
李禹煥《Dialogue》
この作品は単独の絵ではありません。新館の展示室壁面に直接描かれた作品です。この新館が建てられた時に、壁を塗るのと同時に創られています。つまり、建物全体と不可分であり、どこにも持っていくことはできません。この作品を観るためには、ここに来るしかありません。
作品の前には二脚の椅子が置かれています。タイトルのDialogueが示すように、作品とじっくり向き合い、対話することができます。
ナム・ジュン・パイク《パイクのグランド・ピアノ'86》
この作品は「1986年国際平和展にちなんで開催された神奈川「芸術-平和への対話」展のオープニングイヴェントとして行われたナム・ジュン・パイク+山下洋輔ジョイントコンサートの 折、パイクによってグランド・ピアノが「作品」として制作されたもの」だそうです。(美術館HPより)。ビデオには山下洋輔さんの演奏風景が映っています。
宮脇愛子 展示風景
宮脇さんの作品は、真鍮やステンレスを使った彫刻やドローイングです。いずれも要素を削ぎ落としたミニマルなものです。
このほか安斎重男、植松奎二、河口龍夫、眞板雅文の作品も常設展示されています。
建物の後ろに広がる森も素敵です。
私が行った時は、椿の花が落ちる時期で、一面が椿の花になっていました。
210409