グダグダ話していたがまとめると、
ブッタには今好きな人がいる。
イケメンらしい。
好きな人は俺と同じ歳の27歳。
バーの経営者で何店舗か持っている。
とりあえずイケメンである。
で、店の従業員が何人か辞めて店が大変らしい。
特に週末は大変らしい。
すごくイケメンらしい。
今週末だけでもイケメンを助けたいから協力してくれないか?
バイト代もはずむみたいだし。
本当にイケメンだから。
やたらイケメンを押していたが俺はオカマでもゲイでもないから全然魅力的な話には感じない。
ただただ、面倒臭い頼みだと思っていた。
ちょうどその時トイレから叫ぶ声がした。
『うわぁぁあっ間違えたぁ。』
さっきのオッサンだ。
トイレで何をどう間違えるんだ?
とか思ってたらスウェットの股間びしょびしょのオッサンが出てきた。
そんで、俺に向かって話し出した。
『ふっ。兄ちゃん。話しは大体聞かせてもらった。レディの頼みを断るのは紳士じゃねーよ。』
オッサンいいか?まず、この空間にレディはいない。
いるのはオカマ二人とベロベロのオッサン、あとはサラリーマン丸出しの俺だけだ。
そしてズボンを下ろすのを忘れて用を足すような男に紳士を語る資格はない。
それよりもオッサン近くで見るとオッサンじゃねぇなオイ。
若くはないがオッサンでもない。
ただ、酔いすぎてて何がなんだか分からない。
『飯ぃ食わせてもらったんだろー。義理果たせよー。それが人情ってもんだなー。人ってあったけーんだよー。俺の股間は冷えてきてっけどなっ!』
オッサンいや男は止まらない。最高の笑顔にオカマ二人は大爆笑している。
確かに4年分の飲み食いの義理は感じている。
「まぁ行ってみるだけ行ってくるよ。」
オムライスから視線を外さず答えた。
『よっしゃ!決まりだぁっ!オーナーのタカダです。こりからよろしくにーん』
は?オッサン?マジかいな?あんたがオーナーかい?は?同じ歳?なめんなよ?
あぁ、話を受けた10秒前に帰りたい。嫁ちゃん週末は大変な事になりそうです。
息子よ。パパはお前を愛してる。ディズニーランドが30周年なんだって。今年は行かなきゃなぁ。
とか何とか思ってると男は俺の手をガッチリと握手し、自分の名刺を俺のジャケットのポケットへ入れた。
こいつ絶対手洗ってないよなぁと思いつつヨロシクと返事をした。
中身がチャーハンのオムライスを残し店を出る。携帯を開くと上司からの着信が画面を埋めていた。
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