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Aromatique-Floraです

 

今日も雨降りです

 

昨日ペパーミントを使った

マスクスプレーについて投稿しました

 

 

いつもわたくしの投稿を読んで

くださっているかたが

薄荷油をマスクにつかっていると

コメントしてくださいました

 

薄荷とペパーミントは

植物学的には

シソ科・メンタ属

 

学名は同じ

Mentha piperita

(メンタ・ピペリタ)

メンタ=ミント

ピペリタ=ペッパーのような

 

同じ仲間の植物ということです

 

実は

上述のメンタ属というのは

容易に交雑してしまうため

最も分類が難しく

現在も混乱が続いている

植物といえるそうです

 

 

ペパーミント自体も

スペアミントとウォーターミントの

交雑種です

学名からも違いがわかります

 

スペアミント:Mentha spicata

                      (メンタ・スピカータ)

ウオーターミント:Mentha aquatica

                          (メンタ・アクティカ)

 

 

話をペパーミントと薄荷油に戻します

 

 

    

薄荷油は日本国内で商業的に成功をおさめましたがある成分の合成に成功したことで

「産業」として衰退した精油のひとつです

 

歴史としては

 

日本へは

「本草和名」や「倭名類聚抄」以前の

書物に見られないことから

平安時代

中国からニホンハッカが渡来し

自生したと推測されます

 

日本には

ニホンハッカ以外に

日本固有種のヒメハッカ

自生するほか、

 

北海道には

エゾハッカと呼ばれる固有種も自生し

 

これら3種の種間雑種の自生も

報告されています

 

 

江戸末期には

オランダからスペアミントが渡来して

和蘭薄荷

(オランダハッカ)

 

 

明治の文明開化

ペパーミントが渡来して

西洋薄荷

(セイヨウハッカ)

 

とよばれました

 

 

日本での本格的な

ニホンハッカ栽培は

1817年に岡山県で始まり

その後

山形や広島に普及し

明治後期には北海道に導入され

明治後期には品種改良も進み

 

メントールの結晶である

薄荷脳

精油である

薄荷油

 

これらが生産され最盛期の

昭和13年には

世界シェアの70~80%を占め

世界最大の薄荷輸出大国となりました

 

以上、JAMHA vol.52 「ミントの植物学と栽培」木村正典先生の解説を引用しています

 

 

 

ではなぜ産業として衰退したか

それは

 

メントール

 

という成分が合成できるようになったから

 

 

薄荷やペパーミントを嗅いだときや

肌につけたときに

スースーする気持ちの良い

あの成分です


そして

薄荷油のほうがメントール含有率が多いので

より

キリッとしたクールな感じになります

 

これからの季節

ペパーミントや薄荷は

 

お風呂に少し入れても

湯上がりがさっぱりします

 

薄荷油は

沢山入れすぎると寒いぐらい・・・

 

前述の薄荷の結晶

薄荷脳の小さいものをひとかけら

いれただけで

スースーします

 

薄荷をつかったバスソルトを一袋入れると

(湯量にもよりますが)

 

スースーしすぎて

寒く感じたこともあります

 

ペパーミントは

入れすぎると

スースーしたうえに

湯上がりが暑く感じることがありました

 

それぞれの特徴を踏まえれば

 

この夏の

お助けアイテムになると思います

 

 

 

ただ注意事項としては・・・

 

血圧の高いかたやその治療をうけているかたは禁忌です

また、妊娠中のかたや

てんかんのかたもさけていただくように

お伝えしている

香りでもあります

 

さらに

血圧を下げる作用もあるため

浴槽や脱衣場でのふらつきや転倒などにも

注意が必要です

 

持病のあるかたやご不安なかたは

ご使用になる前に主治医に確認

いただくことをお勧めします

 

 

自然由来の香りや成分を使うときには

優しいようなイメージもありますが

実はそうではないことも沢山あります

なぜなら

植物そのものが育つ環境や

気候、摘み取り時期や

摘み取り方によって

原料そのものに「ゆらぎ」があり

 

さらに

 

保存料や安定剤などを

使っていない…

 

ということも理由になります

 

そういう場合は

上手に

市販のものを取り入れることも

良いと思うのです

 

でも

 

ちょっとした注意をすれば

より毎日の生活が豊かに感じられます

 

またそうすることで

 

その植物の歴史や

生き方などを知るきっかけとなり

自分や家族の健康を含めて

より

愛おしいものになってゆくのでは

ないかなと思うようになりました

 

今日は長くなってすみません

ここまでお読みいただいたかた

ありがとうございました