100点の名画でめぐる100年の旅 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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昨年2017年に、めでたく開館15周年を迎えたポーラ美術館。
それを記念したスペシャルな展覧会、
“100点の名画でめぐる100年の旅” が、3月11日まで開催されています。

ポーラ
ポーラ


こちらは、およそ1万点を数えるポーラ美術館コレクションの中から、
厳選された西洋絵画71点、日本の洋画29点、計100点の名作を一挙大公開した展覧会。
まさにベストofベスト、最強カードが揃ったコレクション展です。
しかも、1860年に描かれたマネの作品にはじまり、

1930


マティスとピカソが特に活躍した1930~1940年代の作品を経て、

19540年


1960~1970年代に描かれたシャガールや岡鹿之助の作品へ。
100点を鑑賞することで、西洋と日本の近代絵画の変遷をきちんと追うことが出来ます。
まさに、“西洋と日本の近代絵画の流れがラクラク頭に入る美術館” (←?)。
名品の数々を堪能できるとともに、タメにもなる。
問答無用で素晴らしい展覧会でした。


また、展示されている作品の年代にあわせて、イスを変えていたり、

椅子
椅子


鎧塚俊彦さんら著名人17人の 「この絵が名画である理由」 が添えられていたり、

鎧塚


著作権が切れている作品に関しては全て写真撮影可能であったり…etc
この展覧会のオススメポイントを一つ一つ挙げていったら、100点に達してしまうのではなかろうか。
3ツ星。
星星星


ちなみに、個人的には、モネの睡蓮作品2点の競演に痺れました。

モネ


これまで数多くの展覧会で、数多くのモネの睡蓮作品を目にしてきましたが。
この2点それぞれ、確実に8位入賞しています。
そんな名品が、どちらも日本国内にあるだなんて。
しかも、どちらもポーラ美術館が所蔵しているだなんて。
この2点が隣り合った光景に出会うだけでも、箱根に足を運ぶ価値は大いにあります。


さてさて、開館15周年を機に、昨年よりポーラ美術館には、
現代アートを展示するスペース 「アトリウム ギャラリー」 が誕生。
ますます、パワーアップしています。
現在は、トランプやドミノを題材に作品を制作する竹村京さんの個展、
“竹村京 ― どの瞬間が一番ワクワクする?” が、「アトリウム ギャラリー」 にて開催中。
現代アートも合わせてお楽しみくださいませ。

「アトリウム ギャラリー」
「アトリウム ギャラリー」


ちなみに。
毎回密かに楽しみにしている “美術をじっくり楽しむプロジェクト 「じっくり」” ですが、
今回は、カンディンスキーの抽象画 《支え無し》 が、その題材に選ばれていました。

支えんし


実際の作品の近くにあったのは、立体ver.の 《支え無し》
忠実に再現されています。

支え無し


外から眺めるもよし、中に入ってみるもよし。
いろんな角度から、《支え無し》 の世界を楽しむことが出来ます。

セット
ワイヤー


もろもろは宙に浮いていましたが、もちろん、自力で浮いているわけはなく。
ワイヤーによる支えアリでした。




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