日本の新進作家展vol.9 [かがやきの瞬間] ニュー・スナップショット | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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(注:なんとなく、昨日のブログ と似ている気がするのは、気のせいです)


久しぶりの東京都写真美術館。


現在開催されている “日本の新進作家展vol.9 [かがやきの瞬間] ニュー・スナップショット” は、


『スナップショット』


をテーマにした写真展。


シャッターを押して、パチリ。

写真家ならずとも、誰もが経験したことがある撮影スタイルです。



東京都写真美術館が新進作家に焦点を当てる展覧会も、今年で9回目。

今回は、スナップショットに新しい可能性を見出そうとしている6人の作家が紹介されています。

典型的なスナップショットから、 “えっ、これも??” なスナップショットまで。

約200点のスナップショットが紹介されています。



(注:くどいようですが。なんとなく、昨日のブログと似ている気がするのは、気のせいです)


さてさて、写真展の話その前に。

何よりも、この写真展で特筆すべきは、

写真展そのものよりも、会場で貰ったチラシにあります。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-チラシ



一見したところ、普段貰うようなチラシと

特に変わっているような気はしませんが…。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-チラシ



縦に開いてみると、おやおや!

何か切り取り線のようなものが。

勢いにまかせて、ビリビリと切り離してみました。

すると・・・


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-チラシ



出展作品のポストカードの出来あがり!!


お土産コーナーで、ポストカードを買う必要がなくなりました。

なんて素晴らしいチラシなのでしょう!

このチラシを考えた東京都写真美術館の人は天才です。



ではでは、そろそろ写真展そのものの話に戻りまして。

特に気になった3人の写真家を紹介して参りましょう。

一人目は、結城臣雄さん。

写真家というよりは、CMの演出家としてお馴染みの方。

ちなみに、その代表作は、こちら↓

http://www.youtube.com/watch?v=V4IuLJFEzxY


写真家として結城さんを紹介するのは、日本の美術館では初。

会場では、結城さんが撮り貯めた東京の写真が、多数展示されていました。

荒川の河川敷や、豊洲や天王洲などの湾岸の風景を切り取った 《東京水景》 シリーズが、特に良かったです。

これらの写真に写っているのは、本当に何気ない風景ばかり。

それがかえって、

“気が向いたから撮ってみました” な印象を与え、観ていて、何とも言えず心地よいのです。

観ているだけで、散歩した気分になれる。

まさに、 『ちい散歩』 のような作品です。



二人目は、小畑雄嗣さん。

『二月 Wintertale』 という写真集で、東川賞特別賞を受賞した写真家です。

今回は、その 《二月》 シリーズが展開中。

寒さが、人の数倍苦手な僕ですが。

それでも、 「あ、寒いのも悪くないかも」 と思える作品群でした。

特にお気に入りは、ポストカードにもなっている、こちら↓


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-小畑 雄嗣



雪の結晶は、冬ならではのロマンチックアイテムですよねラブラブ!

(↑オトメンか?)




三人目は、山城知佳子さん。

《聴こえる歌》 と名付けられたその作品群は、

もはやスナップショットというよりは、インスタレーション。

どんな作品かはネタバレになるので、多くは語りませんが。


「美術館の中に、木漏れ日がキラキラ


と、思わず声を上げそうなほど、感動したということだけをお伝えしておきましょう。



(注:さらにくどいようですが。

  なんとなく、昨日のブログと似ている気がするのは、気のせいです)


他にも、写真家が 「おっ!」 と思ったからシャッターを切ったスナップショットだけに、

一瞥しただけで、「おっ!」 と心に引っ掛かる写真がたくさんありました。

イイ意味で、気軽に観れる写真展。

星

1ツ星。





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