最近近所の人に聞いてびっくりしたのですが。
(犬の散歩中に)
古新聞がメルカリで取引されているらしい。
実際見てみたら、本当に出品されていた。
昔、ちり紙交換というものがあった頃。
スネークマンショーが流行っていた頃。
古新聞というのは資源として価値があったわけですが。
パルプが安く手に入るようになると、古紙をリサイクルするコストの方が上がってしまって、逆に古新聞の回収にお金がかかるようになってしまった。
いわば古新聞はゴミ以下の存在になったのですが。
最近はインターネットでニュースを見るようになって、新聞の需要が減ってしまった。
必然的に古新聞の量が少なくなる。
ところが古新聞には昔から需要がある。
掃除に使ったり、緩衝材に使ったり。
油を吸い取って捨てるのにも便利だし、窓ガラスを拭くと油膜が張って汚れにくくなる、など。
かくして需要と供給のバランスがひっくり返り、古新聞の価値が復活した。
話をしてくれた人によると、古紙の回収日の前日に出してしまうと、2時間くらいで誰かが持ってくらしい。
(メルカリにでも出すんでしょうか?)
我々が子供のときは、空き瓶を酒屋に持って行くと10円くれたものですが、そのうちガラスの空き瓶がフリマアプリで取引される日もくるのでしょうか?
(ブランドの酒瓶はもうされてますけど)
そういえば今や日本の伝統美術とされている浮世絵だって、緩衝材として使われていた紙を見て「こりゃすげぇ!」と騒いだヨーロッパの方から美術的な価値が出たそうですから、ゴミが価値を持つようになる、というのはそんなに珍しい話ではないのかもしれません。
価値というのは時代や場所によって変わるのは当たり前ですが、こんなに早いサイクルで変動するとなんか騙されたような気分になってしまいます。
そんな気分になるのは、歳を取ってきたからでしょうか?
まあ良く捉えれば、何にでも価値がある可能性がある時代、とも言えますが。
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