好きなことをやるということ(その2) | 雷人の部屋

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催眠・潜在意識から見たココロとカラダ、ときどきタマシイの話。

ものすごく乱暴な言い方すれば、人間の個性なんて「好き」と「嫌い」の集合体である。

そして我々一人ひとりが、生まれた血筋も育ってきた環境も違う以上、それぞれの好き嫌いは十人十色、千差万別なはずである。

である以上、個性なんてものは好きなことをやって、嫌いなことをやらなきゃ、勝手に出てくるのだ。

 

ところが芸をする人間で自分のキャラがわからないという者がいる。

(偉そうには言えぬ。昔は俺もそうだったから)

 

なんでかというと、そんなに好きでもないことをやっちゃうからだ。

他人がやってウケてるのを見てやってみたりだとか、流行っているからだとか、あるいはお客さんからリクエストされたからだとか、そんな感じで好きでもないこと、嫌いなことをやってしまう。

価値基準がウケる・ウケない、になってしまう。基準が自分の内側ではなく、外側になってしまう。

 

かくして誰もがやっているようなことを、誰もがやっているようなやり方でやってしまう、どこにでもいる変えのきく芸人が出来上がってしまう。

まるで化学調味料で味付けした料理のような、刺激的なだけで奥行きのない味。

 

そうなりたくなければ、他人に嫌われてもいい。

自分が好きなことをやりなさい。

全員は振り向いてはくれないだろう。

でもそのうちに、自分が好きなことを好きになってくれる人が、周りに集まってくる。

 

キャラとか個性というのはそうやって出来上がるものだ。

良いダシを取ろうと思ったら、手間も暇もかかるものなのだ。


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