20歳という若い年代でシミに悩まされる女性は、まず、ほとんどいないといってよいでしょう。
なぜかといえば、第一に“若い”つまり、それだけ疲労状態になりにくいから、第二には、肌の角質代謝が活発・順調に行われているからです。
その若いピチピチした肌が、徐々にシミにおかされ始めるのは、ふつう、22、3歳からで、以降、年をとるにしたがって、シミは次第に強敵になってきます。
そうなる最大の原因は“パロチンの減少”による角質代謝のペース・ダウンにあります。そこで問題となるのは、年をとると、なぜ角質代謝の速度は鈍り、また、何がその原因となるのか、です。
基底細胞が分裂するときには、パロチンという唾液ホルモンが必要です。
このパロチンが、ほかでもない、細胞作るスピードを支配しているホルモンで、これが大量に活発に分泌されていれば、新しい細胞はどんどんつくられます。10代~20代にかけてが、その時期にあたります。
ところがパロチンの分泌量は、20歳を過ぎるとそれまでの80%、30代には70%、40代以降は60%、さらに60代では40%……と、次第に減ってしまうのです。
パロチンの分泌量が減れば、当然、新しい細胞をつくる能力も落ちてきてケガも治りにくくなります。新しい細胞が活発につくられなければ、角質代謝の速度も落ちてきます。
……こうして、年をとるにしたがって、シミは次第にできやすくなっていくのです。パロチンの減少が、角質代謝の速度をペースダウンをさせてしまうからです。