・役立たずの線香・・・(笑) | 日本哭檄節

日本哭檄節

還暦を過ぎた人生の落ち零れ爺々の孤独の逃げ場所は、唯一冊の本の中だけ・・・。
そんな読書遍歴の中での感懐を呟く場所にさせて貰って、此処を心友に今日を生きるか・・・⁈

 勝手な独り言だと、お想い頂きたい・・・(汗)

 

 ジジイにも、20歳代と云う時代も有って、その後半頃から

『自己啓発本ブーム・・・』

に被(かぶ)れて、読み漁った本の数は数識れないが、そんな中で、時折に、琴線に触れた言葉や名言を、ノートに書き取るようにしてからでも、既に三十数年か・・・?

 

 そして、このPC時代に入って、書き溜めて来た事項をPCに打ち直す作業を続けながら、取捨選択して整理して来た

『名言や至言の数々・・・』

が、遂に、『1,000項』を越えて居るのだが、それを、時折繰り出して読み返すと、その項を拾った本や人や情景だけは想い起こせるから、まったく不思議だと想うのだが、肝心の

『名言&至言(=訓え)・・・』

は、ただ書き取っただけで何の役にも立てられず、早、還暦も半ばを過ぎてこの体たらくと在っては、我ながら、当に、

『徒労の一言に尽きる・・・!』

と、読み返す度に想い識らされる・・・(笑)

 

 先日載せた、薩摩の『郷中(ごじゅう)教育(=集落徳育システム)』の教科書となった、

日新(=島津忠良)いろは歌・・・』

の『いの一番』の、

 

≪ いにしへの 道を聞きても 唱へても わが行ひに せずばかひなし・・・≫

 

とは、当に、このジジイに訓(さと)されたお言葉で有ったかと、今更悔やんでも、

当に、甲斐無し・・・』

だわなあ・・・(笑)

 

 と想いつつ・・・、昨夜も、この

『役立たずの1,000項(=線香)・・・』

に潜って、今更ながらに昔を偲んで居ると、斯様な言葉に巡り会い・・・(笑)

 

≪ 女の賢いのと、東の空の赤いのはなんにもならない・・・!≫

 

 今の時代に、こんな言葉を吐けば、何処かの元総理大臣のように、袋叩きに遭うだろうが、誰が語った言葉かは後に廻すとして、先ずは、御吟味を頂くとして・・・(笑)

 

 如何ですかな・・・(笑)

 

 と想わせぶりを云いながら、先に種明かしをすると、この言葉を語られたのは、もう今は鬼籍に入られて相当なられてしまったが、ジジイが若い頃は、実に有名なお寺の菅主(かんす)を為さって居た

『高田好胤(かだこういん)と云うお坊さん・・・』(=1924[大正13]年~1998[平成10]年)

と云えば、一度や二度、お耳に挟まれた方も在ろうかと想うが、あの

『奈良・薬師寺の金堂と西棟の修復再建を成し遂げたお方・・・』

と云えば、もっと畏敬を抱かれる方も多かろうか・・・?!

 

(画像は、NHK・人物アーカイブより拝借)

 

(画像は、4travel.jpより拝借)

 

 その好胤和尚は、

『究極の話術の名人・・・』

としても有名で、薬師寺に就学旅行に来た中・高生を前に、まるで漫才や落語のような面白さで、仏教に纏わる法話を、画を描かせるような見事さで聴かせて

『面白いお坊さん・・・』

として有名になり、廃れて居た薬師寺再興のために、訪れる人に写経を募って、それで堂宇の再興資金を創った方でも有るが、そんな名人が、何故、こんな差別的な言葉を残されたかと云うと、その意は、

 

≪  西の空が赤いときは鰯が捕れるが、東が赤いのは、女の賢いのと同じでなんにもならない・・・!≫

 

と云う意で、その真意は、この場合の『賢い女』とは、

 

≪ 知識や賢明さを、まるで装身具のように体の外側に飾りたてている人のこと・・・≫

 

を指して居るので有って、つまりは、

自分の賢さや立場や美貌をひけらかす女性は、可愛くない・・・!』

と云う意味と受け取ったら、合点が行かれるのでは・・・(笑)

 

 こう云ったら、昨今の男女同権、ジェンダー何とかの喧しい時代には、大顰蹙を買うかも識れないが、昨今は、この手の女性が跋扈し、やたらと権利や平等を云い募って居られるが、

『それが佳いことだ・・・!』

と想い込まれ、あれこれ論われるのは、

『些か早計に過ぎるのでは・・・?』

と、この前時代育ちの老い耄れジジイなどは、想わなくも無い・・・(汗)

 

 この大和の国には、昔から、

『女は、愛嬌・・・』

と云う言葉も、伝統的に受け継がれて来たが、これも、もう一度想い出して欲しいわなあ・・・(笑)

 

 愛嬌の無い女性なんて、男から視たら、まるで

『クリープを入れないコーヒー・・・』(=古いなあ・・・汗)

のようなモノで、可愛くも面白くも無いのだが、そんな女性らに、眼を釣り上げて賢さや煌びやかさをひけらかされたら、元々気の弱い男と云う生き物が、委縮してしまうのも当然なのだ・・・!

 

 女性が、賢さを隠して、気の弱い男どもを煽てて掌で転がし遣ってこそ、

『豚も煽てりゃ樹に登る・・・!』

の法則が働き、男に元気が出て、世の女性たちは、もっと穏やかな愛嬌顔で穏やかに暮らせるってモノなんだがな・・・(笑)

 

 昔の和装の花嫁姿には、頭に

『角隠し・・・』

と云う、実に不思議な(=麗しい)飾りモノが必ず着けられて居たが、あれを、何故『角隠し』などと云う物騒な名で謳ったかを、女性は今一度考えてほしいわなあ・・・(笑)

 

 そこには、古えからの先人たちが導きだした

『深ーい人間の智慧(=訓え)・・・』

が込められて居たことを・・・(笑)
 

(画像は、japaneaseclass.jpより拝借)

 何も、

『何でも斯んでも、舶来礼賛・・・!』

に奔らなくとも、古えから、大和民族は、女性の気高さ(=賢さ)と怖さは、云われ無くとも十分存じ上げて居たのですからな・・・(笑)

 

 そして、そんな気の弱い男どもを煽てる智慧を働かせて、その上を行って、角を隠して、男と云う生き物を、上手く操って来たのが、

『大和なでしこ・・・』

と云うモノだったのですぞ・・・(笑)

 

 昨今は、何処でどう間違ったのか識らないが、猫も杓子も、皆、

『白いウェディングドレス姿一辺倒・・・』

になってしまって、こんな深い訓えに想いを致さなくなってしまって、男の見栄っ張りな沽券を、直に観下(くだ)して論(あげつら)うような

『品の無さ・・・』

が横行するようになって、世の中が狂ってしまったことにも、そろそろ気付いて欲しいモノだが、もう間に合うまいなあ・・・(笑)

 

 などと・・・、尊敬する好胤和尚の説話を引き合いに出し、結果は、ジジイの本音(=嘆き)を毒吐かせて貰ったに過ぎなかったかな・・・(汗)

 

 因みに、好胤和尚のこの説話は、和尚の著書『心のことば・好胤詞花集』から拾った言葉だが、著されたのは『1994』と有るから、やはり、時代が大きく違ってしまったってことですかな・・・、好胤和尚さま・・・(笑)

 

≪ ♬ そんな時代も 有ったわなあ・・・≫

と云うことで、時代錯誤は、ご勘弁頂くしかなさそうだな・・・(汗)

 

 若し、最後まで読んで頂いて居りましたら、御礼を申し上げます・・・(謝&拝)