書き残すべきか迷う内容だけど、
メッセージとして重要な気がしたので、
記録する。
⭕この夢日記は、創作活動の為に書いています。
⭕夢日記を始めようかと考えている方は、日常生活に支障が出る可能性もあるので、十分注意して下さい。
船の船内のように、
部屋が揺れている。
その部屋には5~6名くらいの若者たちがいる。
若者たちはひとつの部屋で仕事をしていて、私は客として入った。
『このズボン、もう少しまた上を深くしたほうがいいよ』
ひとりの女性が私に勧める。
『じゃあ、よろしくお願いします。』
この店には、衣料品、アクセサリー、雑貨等が販売されており、美容師もいる為カットの順番を待つお客さんもいる。
おしゃれのトータルショップ的なお店だ。
私は眠気を感じながら床に座り、服のお直しが終わるのを待つ。
年期を感じる板張りの床が印象に残った。
店長らしき、ひとりの男性が誰かと電話をしている。
店長は暖簾の奥のほうで話しているので、姿は見えないが、どうやら店員のみんながその会話に聞き耳を立てている。
『なんだよ、じゃあもう来ないのか?』
苛立っている様子の店長。
『え、鈴木さん裏切ったの?』
店員たちがざわつく。
どうやら、今日出勤していない店員の話をしている。
電話先がその本人なのかどうかは定かではないが、会話の内容的に第三者のようだ。
裏切りの内容は分からないが、店の売上を持ち逃げでもしたのだろうか?
雰囲気が悪くなる店の中で、私のズボンを直していた女性の作業も止まっている。
というか、ほとんど進んでいない。
『あの…お直しをお願いします。』
申し訳ないと思いつつも催促すると、
店員の女性は何も言わず、はぁ…。と1つため息をこぼす。
(い…言わなきゃ良かった…。)
これはまだ時間がかかりそうだ。
きしむ床に座って揺られているうち、
私は強い睡魔に襲われた。
瞼が開かない。
もう一段、深い夢に落ちていく。
大きな建物の中に、いくつもの部屋がある。
学校のようでもあり、
役場のようでもあるが、
どちらでもない。
私はその施設内をさ迷っていた。
ある扉を開けると、
40代くらいの女性たちだけが集まる部屋があった。
皆机に座り、何かの用紙に目を通している。
(間違えた、ここではない。)
しばらくいろんな部屋を見て回るが、
自分の目的の部屋は見つからなかった。
その後、全ての窓が解放され、廊下から様子が見れる部屋を見つけた。
どうやら投票所のようだ。
しかし、投票も私の目的ではない。
廊下を進み、次の部屋へ行こうとしたとき、
投票所の置物と目があった。
赤い天狗の置物だ。
投票所の角の当たりで、こちらを睨んでいる。
『こっちに来い』
とでも言うようだ。
私は強引に導かれるかのように、
しかし自分の意思で投票所に入っていた。
係員から投票についての説明を聞く。
候補者は、7~9名ほどいた。
それぞれとても難しく、長い名前をしている。
そこは神々の投票所だった。
全て漢字名の神だったので、
おそらくは日本の神様だ。
こんな、学校のような、役場のような場所で神様に投票するなんて…
とは、そのときは疑問に感じなかった。
神々の名前は書くと難しいので、神様の姿絵を丸で囲むような投票方法らしい。
A3サイズほどの木の板に、ぎっしりと神様の絵…というより、浮き彫りの彫刻が掘られている。
(こんな立派なものに、丸印なんて書いていいのか…?)
躊躇いながらも、係員に丸で囲むよう、促される。
色んな神様がいる中で、私はなぜか右端の神様にしか目がいかなかった。
龍のような神様だった。
しかし、龍にしては身体が短い。
どちらかと言えば、『玄武』に近い。
しかし、どちらでもない。
私が右端の龍のような神様に決めると、ひとりの係員の男性が急に嬉しそうに対応してくる。
とても大きく、また他の神々と入りくんで描かれている為、丸で囲み辛い。
係員に、『胴体だけ囲めばいいですよ。』と説明を受ける。
この投票所では、誰が誰に投票したのか、係員に一目瞭然で、プライバシーなどない。
なぜか係員が私の額に何かを書き出す。
赤字の漢字でなにやら文章をおでこに書かれている。
とにかく、おでこにでかでかと文字を書かれたのが恥ずかしくて、文章の内容を全く覚えていない。
私は投票を済ませると、一目散に洗面所に向かう。
そこには、同様に額に赤字で文章を書かれた、同世代の女性たちが集まり、皆文字を消すのに必死になっていた。
私も、鏡を見ながらタオルでゴシゴシとおでこを拭いた。
少しずつ文字は消えていく。どうやら油性ペン等の類いではなかったようだ。
全て消し終え、ホッとして鏡を見た瞬間、
愕然とする。
顔の左半分がただれている。
ぶつぶつとイボが出始め、
皮膚が醜く歪んでいく。
私は恐怖のあまり鏡から目を背けると、
更なる恐怖に襲われる。
周りにいた人の姿も全員、醜くなっている。
全身がブクブクと太り、ぶつぶつができ、皮膚がただれ、顔の表情も分からない。意思すら感じない。
洗面所から飛び出すと、外にも同様に醜い姿に変わり果てた人々で溢れていた。
私は走ってその場から逃げようとするが、
どこまでも地獄絵図は続いていた。
…ここで夢から目覚めた。
覚めてから気になる事がたくさんあった。
あの天狗の置物は何だったのか、
他にもいろんな神様を見てみたかったのに、
なぜ右端の神様しか見えなかったのか、
額に書かれた文章は何だったのか、
間違った投票によって祟りが起きたのか、
それとも、『文字を消す』という行為によって祟られたのか、
見た目を気にして、何を書かれていたのかすら分からないままに消そうとした、浅はかな行動。
そして、醜く変貌してしまうという祟り。
龍、であったのかは分からないが、
龍とは神の使い。
他の候補者たちも神の使いだったのか、
または神自身だったのか、
今度はもっとゆっくり考えて投票したい。