紅(くれない)はだるい体を動かし、外へ出た。
 今日は、晴天で冬独特の淡い青色がまばゆい。
 きっとこの一年で一番好きな色になるわ、紅は思う。
 青色の具合がちょうどあの人の髪の色に似ているからかしら。
 思わずくすりと笑みが漏れた。
 
 以前は颯爽と通り抜けた街道。
 もう視線は当時より10cm以上低くなり、足腰も危うくちょっとの段差でつまずきそうになる。
 もう年寄りだし、いつ来てもおかしくないんだからなるべくじっとしてなよと、出かける前に言われた言葉を思い出す。
 日に日に刻まれ深くなっていくしわ、くぼんでいく目、自由に動かなくなっていく体。自慢だった紅蓮の髪も今はくすんで茶色のようだ。
 これでわからないはずが無い。気付かないはずがない。
 もうすぐ消え行く運命。
 だからその前にもう一度、あの場所へ行きたいのだ。

広がるは雪景色

仰ぐ先には青い空


そんな何も無いところに

僕は幸せを見る

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます!


本年もマイペース更新で物語を書き綴ってゆけたらなと、思います。

まったりとどうぞよろしくおねがいします(_)♪