10月6日 火曜日
角田光代『対岸の彼女』 読了
角田光代の後読感は苦い、ゴールが見えない、どこまで行っても追いつけないのに追いかける事を止められない、やがて疲れ果て足を止めてしまうけれど、追いつきたかったという強い思い、憧れだけが胸をひどく締め付ける。本当のことを知りたかったはずなのに、何の確信も持てないまま、何が本当なのかさえもあやふやに霧のように視界を塞ぐ。そんなあやふやで切実なものを抱えて生きている、それを読ませる文章の上手さがある。
角田光代『対岸の彼女』 読了
角田光代の後読感は苦い、ゴールが見えない、どこまで行っても追いつけないのに追いかける事を止められない、やがて疲れ果て足を止めてしまうけれど、追いつきたかったという強い思い、憧れだけが胸をひどく締め付ける。本当のことを知りたかったはずなのに、何の確信も持てないまま、何が本当なのかさえもあやふやに霧のように視界を塞ぐ。そんなあやふやで切実なものを抱えて生きている、それを読ませる文章の上手さがある。