2月25日 水曜日

 久しぶりに絵本を買う。いや、それほど久しぶりでもないか。本屋に入ると、一応絵本のコーナを見るし、表参道のクレヨンハウスは、いるだけで楽しい。最近行っていないけれど。
 誰にでも、思い出深い絵本の一つくらいは、あるのではないかな、と想像する。僕の家は子供に絵本を読み聞かせる様な、しゃれた環境ではとてもじゃないけれど、なかった。その僕にしたって、思い出深い絵本と言うのがあるくらいだから、そうなのだろう。
 僕なら、『おしいれのぼうけん』や『じごくのそうべい』が懐かしい絵本だ。『じごくのそうべえ』は特に絵も話もぶっ飛んでいて、非常に好きだ。
 
おっと、絵本を買った、と言う話だった。今日買ったのは、にしのあきひろ『Dr.インクの星空キネマ』と言う絵本。人によるとこの名前にピンと来る人もいるのかもしれない。漫才コンビ「キングコング」の一人だ。この絵本が、なかなか素晴らしい。絵は、影響を受けたものがやや透けて見えるけれど、ちゃんとオリジナルのものになっている。
 その道の人でない人が、このようなことをすると、芸人さんなのに絵がうまいとか、凄いねと言う人がいるけれど、芸人である事と絵本の出来は全くの無関係だ。偶然その人には漫才の他にも絵本を作り上げる力があった。それだけの事だ。言い換えれば、どちらも作ると言う意味では同じだし、このようにマルチである事の方が普通だ。これだけしか出来ない、と言うのは少数派だ。


レベッカ・ブラウン『私たちがやったこと』

絵と文 にしきのあきひろ『Dr.インクの星空キネマ』  購入