人と違う

　12月13日

　大阪、従兄弟(同じ歳だ)の結婚式に出席。
　ホテルのモーニングビュッフェにたこ焼があった。ここが、大阪だと言うことをアピールしているのだろう。その土地の人間は、ホテルに泊まったりしないわけだから､まあサービスの一環か。
　披露宴が終わって､夕方までの間に服を買いに外に出る。東京からスーツのまま急いで出たので､着替えを持ってこなかった。大阪には、何度も来ている。ちゃんと調べたわけではないけれど､東京の地下鉄より大阪の地下鉄の方が、緑やカーキ、橙のくすんだカラーリングがかっこいい。不器用と言うかストイックというか、そう思わせる(勝手に思っているだけだが)ペタンコの顔も好き､かな。ただ､古いだけかもしれない。
　古い物よりも、新しい物の方がおしなべて優秀ではあるけれど、それは性能であったり金額の問題だろう。フォルムとなるとまた違ってくる。今は合理主義の大量生産だから、一つ物に愛着と言うかこだわりが見えない。どうしても、多数派よりの面白みの無いフォルムが出来上がる。昔は、作っているのは皆職人だったからそれぞれにこだわりがあったり、味が出る。この味というのは、結局の所、同じ物を作る上での精度が低いという事でもあるのだけど。けれど、今はこの味が分かる人が少ないだろう。皆が持っている物と同じ物を欲しい、皆が持っている物の方が安心だ、そう考えてはいないか。人と違うという方が、（何故か）少数派だけれど、健全だ。