12月5日

 下北沢、友人が出演している芝居を見る。村尾俊明さん、お疲れ様です。
trictrac 『グレープ』
作・演出:国津 絵夢
しもきた空間 リバティ

 下北沢は久しぶりだ、相変わらずごみごみしている印象。早く区画整理を始めればいいのに。下北沢という街は正直に言ってあまり好きではない。渋谷や池袋や新宿だって好きではない。人ごみが駄目なのだ。
 と言うことは、人がたくさんにいる場所が好きじゃないだけで、それは土地とは無関係だ。むしろ、人が居るのだからそれだけ、魅力があるのだろう。だから、本当は下北沢が嫌いというわけではない。駅から少し離れれば、どこだって少しは静かだし、その土地の良さに気付く。人の多さは土地に目を向ける機会を奪ってしまう。僕は、人にあまり興味が無い(他に興味のあるものが沢山あるだけだ)けれど、人が多く居るだけで、見たい物を惑わされているのだから、まだまだということだろう。
 惑わされる、で思いついたのだけど、四十にして不惑、という言葉がある。あれは、惑うことを惑わず、という言葉ではないか。不安定な状態をコントロール出来るからこその安定。それくらいの余裕は持って生きたい。