さよなら、アンナ
そう
夢を見ていた。
俺の勝手な君への夢を。
俺と奴は
行くあてもなくさすらっていた。
そういえば
響きは、カッコイイのだが。
ただの放浪者、社会的な負け犬だ。
俺は産まれた時から身寄りもなく孤児院という牢獄から逃げ出してからというもの生きるためならなんだってやった。
あそこの暮らしに比べれば、今のほうが天国にすら見える。
まぁ、そんな国があればの話だが。
俺の相棒は、図体ばかりでかく頭のほうはからっきしだめな人だ。
なんでも昔は、これでも貴族だったらしい。
お笑いだ。きっと、こいつのわがままぐせはそこからくるんだろう。
そんな
凸凹コンビとも見える
俺達は、
ある日、小さな村に辿り着いた。
とてもとても小さな村だ。
裕福ではないのはあからさまにわかる。
だが、俺らの腹の虫も限界だ。
あの村外れにある小屋を襲うとしよう。
相棒が
その古い小屋のドアを力いっぱい蹴り飛ばすと
一人の女がいた。
彼女は、負けずと
キッチンの道具で
俺達に立ち向かってきた。
フライパンや鍋でだ。
しかもなかなか手強い。
俺達は、
彼女に叩きのめされ、その意気込み勇敢さに負けて降参した。
お笑いだ。
男の大人が二人がかりで
一人のアマに負けるなんて。
穴があったら
入りたいとはこのことだ。
さぁ、
俺達を捕まえて
煮るなりなんなりするが、良いさ。
すると
彼女は、
そっと一切れのパンとスープを差し出してきた。
飢えていた俺達は、ろくな返答もせず
彼女から奪うように、食べ漁っていた。
俺はスープを貪り飲みつくした。
彼女は、そんな俺達を
にっこりと笑って見つめていた。
ただ嬉しそうに笑っている。
それだけだった。
彼女は、
アンナというらしい。
とても強気で、人使いがあらい。
そんな女だった。
俺達は、罰として
彼女の畑作業やら買い物を手伝わされるはめになった。
最初は
嫌々ながら俺は彼女のいうことを聞いていたが、
単細胞な相棒は、とても嬉しそうだった。
いつのまにか
俺達は
アンナの家に厄介になっていた。
アンナは、兄弟もおらず両親も既に他界しており一人暮らしだという。
時折、本当に女なのか?と疑ってしまうほど
ぶっきらぼうで、がさつで乱暴もので。けど姐御肌で、とてもとても優しい女性だった。
畑仕事を終えて帰ると、
笑顔で向かえてくれ
暖かい食事を用意してくれ一緒に食べてくれ
笑いあうそんな毎日。
相棒の誕生日には、家計が苦しいにも関わらず、ごちそうを準備してくれた。
楽しい
心が満たされる毎日。
そんな
ある日。
いつものように畑仕事をしていると
見知らぬ奴らが村へ現れた。
奴らは、村へ
入ると同時に
火を放った。
それはまるで地獄だった。
俺達は
急いで帰った。
すると
見知らぬ男達の中で、
アンナは、床に倒れこんでいた。
そこから先は
よく覚えていない。
俺は
ただがむしゃらに暴れ、その男達の喉を噛みちぎっていた。
アンナに駆け寄ると
彼女は、相変わらず強気な声で俺達を叱った。
とても弱々しい声で。
彼女は、眠りについた。
そういえば、アンナ。
君に
俺はまだ名前すら教えていない。
もし俺が
喋れたのなら
文字がかけたのなら
君をこの手で抱きしめられたのなら
この想いを
君に伝えられたのかもしれない。
そして、俺は力なく吠えた。
NEW CD『Voluntary Euthanasia』発表!!
2012年2月22日
遂に
Japan Noise of Compilation Album
『Voluntary Euthanasia』が解禁となった。
伝統を覆し、常識を否定する。
それでいて、確固たる『音楽世界』がそこには在る。
過激なアジテーションも、耳を裂く轟音も、
それはこのジャンルにとって、ほんの断片に過ぎない。
80年代以降の音楽シーンをリードし続け、
世界が『ジャパノイズ』と呼称し刮目した、
これが【ノイズ・ミュージック】だ!
from 詩人/ホムラ
本作は岡山Artificial Hallucinationがプロデュースを勤め、
ノイズパフォーマーNRYYが総合監督を担当する。
ジャケットは、茶野凜太郎がデザイン。
01. HITO NI NITE HINARUMONO / h8 no.3(Osaka/Japan)
02. Pathological pain spreading / CRAPNET(Ehime/Japan)
03. One Cloudy Day / amogano aka ememe (Kyoto/Japan)
04. The End / NRYY (Osaka/Japan)& Black Leather Jesus(Houston/USA)
05. no fun / soma (Tochigi/Japan)
06. LIMBO / Artificial Hallucination (Okayama/Japan)
07. fallout / ELMA (Tottori/Japan)
08. Three hatred and two love. /庭(Shizuoka/Japan)
09. from scream here to eternity / 本間遊 (Hiroshima/Japan)
10. Being Boiled, Being Void / K2 (Shizuoka/Japan)
※本作品は、あなたの鼓膜、全身の細胞を共鳴させます。視聴の際、精神や
体調が不良の方、また妊娠中の方等はこのCDの視聴を御遠慮お願いします。
なお大音量での鑑賞をお薦めしますが、ボリュームの上げ過ぎによる
オーディオ再生装置の破損、また聴覚異常などの発生につきましては、
当方では一切、責任は負えませんので、ご了承頂ける方のみ、
お手に取りください。
Japan Noise of Compilation Album 『Voluntary Euthanasia』 2012 Trailer
http://www.youtube.com/watch?v=FV6QhAatmdE&feature=related
Artificial Hallucination-LIMBO REDBOX(2011.12.16)
http://www.youtube.com/watch?v=EoE9e11zovk
近況報告 心の狭間で
信者の皆様。
本当にありがとうございます。
私と親しい友の何人かにはお話しましたが
しばらくアルハルの活動を休止いたします。
前回の演奏でも再認識しましたが
どうしても自分の演奏や演出に納得がいかず
中途半端なものになってしまい、私自身気持ち的にも、うやむやで。
この状態で舞台に出演させていただきましてもスタッフ様、対バンの皆様、何よりお客様に申し訳ないためです。
鬱に近いものもありますが、基本的なスランプです。友からもしばらく息抜きも必要と言われてますし。
休止期間中は、自分自身を見直したいと思います。誠に勝手な言い分で
すみませんが、ご理解いただけたら嬉しい限りです。
今年の目標をギフトと掲げたため、その決意に偽りがないよう。
一日でも早く自分が納得できるものができましたら、再び皆様の前に具現化します。
皆様、驚きもったいないというありがたいお言葉までいただき恐縮です。
気づけば、こんなにも応援してくださる方がいるのだなと改めて実感しました。
精一杯の感謝を込めて。
また
アルハルの活動は休止しても、
私自身も参加している集団。
輪廻転生は
絶好調で活動させていただきます。
既に今年初であり
第4回目となる公演も決まりました。
3月15日(木)
岡山ペパーランド
です。
輪廻転生公式HP
http://
今作も一夜限りのシナリオです。
真実は来訪者のみぞ知る。
ちなみに
萌え燃えライブ?
「けいトラ!」
をぜひ復活して欲しい
との意見がありましたが
もしかしたら
年内に気まぐれでやるかも。
たぶんやらない。
やるなら
「俺が妹をこんなに殺したいわけがある」
「あの日見た花の名前を僕は知っている」
「お兄ちゃんのことなんか全然嫌いじゃないんだからね」 。
あたりか?(謎)
