追葬~2月4日 倉敷REDBOXを迎える前に~
君は
どんなに苦しく辛く哀しくても
それを顔に出すことはなかった。
泣いていた夏。
笑いあえた冬。
あの頃の
僕たちは、
ただがむしゃらに
背伸びをして歩いていた。
ただそれだけだった。
「第一章 Churel」
幼い日々、いつも一緒に遊んだ。
あの中庭で。
僕たちは
きっと何も知らず
ただただ無力で
大きく笑いながら
少しだけ泣いていた。
あの日、
いつもと変わらぬ夕暮れ。
君は離れ小屋に
閉じ込められた。
明かりも燈らない暗闇に。
大人たちが望む神の名の下の行為。
この闘いが終わったら
きっとまた会えると
そう信じていた。
君は神に選ばれたんだよ
と自慢げにピースして歩いていった。
遠ざかる後ろ姿は
それから振り返ることはなかった。
笑顔で「さよなら」を告げたあと、もう二度と会えないと思ったことはありませんか?
「第二章 Infected Virgin」
あの夜、
君は呼び出された。
神との融合。
神聖な儀式。
君の抵抗も虚しく
大人たちは交わりあう。
君の声が残響する中
僕は何もできなかった。
そして
君は光をなくした。
大人たちが去ったあと
僕はやっと
君の瞳に
白い包帯を巻いてあげられた。
「第三章 ALBINO」
儀式が終わると
君はいつもの君に戻る。
わがままで
おっちょこちょいで
いつも絶やさず笑っている君。
「ねぇ、夜風にあたろうよ」
君は僕の腕を
しっかりと
だけど弱々しく握りひっぱる。
言い付けを破り
中庭へ抜け出すと
明るい満月だった。
おぼつかない足どりで
はしゃぎ回っていたかと思えば
君はふと立ち止まり
館の2階テラスを指差す。
「貴方のピアノが久しぶりに聞きたいわ。私はここにいるから、貴方の音色を聞かせて」
僕は
君を中庭においたまま
階段を上がり
テラスに向かった。
テラスには古いピアノが置かれている。
中庭を見下ろすと
君の姿を見える。
僕は静かに
鍵盤を叩く。
君は僕のリズムに合わせて舞った。
降り始める雪。
言葉など交わす必要もなく
僕たちは
それぞれの役割を演じた。
だが
白い雪は
いつのまにか
灰色へと変わっていることなど気づきもせずに。
「第四章」
貴方は
この光景に。
何を感じ
何を思い出すのだろうか?
どんなに苦しく辛く哀しくても
それを顔に出すことはなかった。
泣いていた夏。
笑いあえた冬。
あの頃の
僕たちは、
ただがむしゃらに
背伸びをして歩いていた。
ただそれだけだった。
「第一章 Churel」
幼い日々、いつも一緒に遊んだ。
あの中庭で。
僕たちは
きっと何も知らず
ただただ無力で
大きく笑いながら
少しだけ泣いていた。
あの日、
いつもと変わらぬ夕暮れ。
君は離れ小屋に
閉じ込められた。
明かりも燈らない暗闇に。
大人たちが望む神の名の下の行為。
この闘いが終わったら
きっとまた会えると
そう信じていた。
君は神に選ばれたんだよ
と自慢げにピースして歩いていった。
遠ざかる後ろ姿は
それから振り返ることはなかった。
笑顔で「さよなら」を告げたあと、もう二度と会えないと思ったことはありませんか?
「第二章 Infected Virgin」
あの夜、
君は呼び出された。
神との融合。
神聖な儀式。
君の抵抗も虚しく
大人たちは交わりあう。
君の声が残響する中
僕は何もできなかった。
そして
君は光をなくした。
大人たちが去ったあと
僕はやっと
君の瞳に
白い包帯を巻いてあげられた。
「第三章 ALBINO」
儀式が終わると
君はいつもの君に戻る。
わがままで
おっちょこちょいで
いつも絶やさず笑っている君。
「ねぇ、夜風にあたろうよ」
君は僕の腕を
しっかりと
だけど弱々しく握りひっぱる。
言い付けを破り
中庭へ抜け出すと
明るい満月だった。
おぼつかない足どりで
はしゃぎ回っていたかと思えば
君はふと立ち止まり
館の2階テラスを指差す。
「貴方のピアノが久しぶりに聞きたいわ。私はここにいるから、貴方の音色を聞かせて」
僕は
君を中庭においたまま
階段を上がり
テラスに向かった。
テラスには古いピアノが置かれている。
中庭を見下ろすと
君の姿を見える。
僕は静かに
鍵盤を叩く。
君は僕のリズムに合わせて舞った。
降り始める雪。
言葉など交わす必要もなく
僕たちは
それぞれの役割を演じた。
だが
白い雪は
いつのまにか
灰色へと変わっていることなど気づきもせずに。
「第四章」
貴方は
この光景に。
何を感じ
何を思い出すのだろうか?