寒さが続くこの村

外は裏山から吹きおろす風で

雪煙が舞っている。

村人達は囲炉裏を囲んで暖を取って過ごしていた。

「今日も吹き荒れて山に行けないのう」

「そうじゃの、囲炉裏の薪も切れそうだ」

「食べ物も心もとない」

などと

吹き荒れる風の音を聞きながら話しておった

明くる日

朝から日差しが差し込みたい

風も収まっていた

村人達はこの日を待っていたとばかりに

こぞって山に猟や柴狩に向かった


鹿にウサギを持ち帰る村人

薪を背中に山ほど抱えて戻ってきた

村人達は集まって

みんなで分けあった


その日の夜は

各家から笑い声が聞こえてきた


冬の嵐の合間の団らん

厳冬のひとときである

しかし

(続く)


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