商品デザイン開発の楽屋

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主に商品開発を行っているデザイン会社です。



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0.01秒のためのデザイン

「ヒール アンド トゥ」という言葉をご存知でしょうか?




自動車でサーキットを早く走る際に、最も早く走るためには、
1)アクセルを全開で加速する
2)コーナー(カーブ)をぎりぎり曲がれるスピードに落とせる地点で急ブレーキをかける
3)ぎりぎりで曲がる(ぎりぎりを超えるとコースアウト)

F1を含めたどのスピードレースもこのような1~3の繰り返しで走行をされています。
毎コーナーごとにチキンレースをしているうようなものです。



この2)の「急ブレーキ」をかける際にマニュアル車の場合エンジンの回転が下がってしまい、次のアクセルオンの時に「もたついてしまう」という事がないように、常にエンジンのパワーが出る回転数(通称パワーバンド)に保ちながらシフトダウンして行くというのが「ヒール アンド トゥ」というテクニックです。


その名前の通り、つま先でブレーキペダルを操作し、かかとでアクセルペダルを操作するため、下手すると足がつってしまいそうな操作ですが、やはりマスターするには練習が必要となります。



そして、ブレーキを踏みながらアクセルも踏みやすく、しかも間違えて不用意にアクセルを踏んでしまうなど誤操作に繋がらないうよう、自動車側ペダルをセッティングする事が理想的です。


ニッサン スカイラインGTR R34用 純正NISMOペダル
$商品デザイン開発の楽屋-NISMOペダル






今まで純正、アフターパーツなどジャンルを問わず数百という数のスポーツペダルのデザインを行ってきましたが、この下記のペダルは特にヒール アンド トゥーの操作に特化した特殊な存在であったと思います。


デザイン画
$商品デザイン開発の楽屋-ヒール&トゥー用ペダル デザイン

製品写真
$商品デザイン開発の楽屋-ヒール&トゥー用ペダル


操作の際つま先はどこをどのように踏んで、かかとはどう動くか、ペダルの減りはどうかなど永年開発をする中から多くのノウハウを持っていました。
しかしそれでもアクセルとブレーキの距離、アクセルとブレーキのそれぞれの深さ、股関節からの距離や角度など様々なパターンがあり、またドライバーの体格やドライビングの癖などもそれぞれ異なりるため1つの形で全てを網羅する事が難しいのが実情です。

そこで自分の使い易いセッティングができるように特にトゥー部分とヒール部分に調整機能を持たせ、
できるだけ多くのパターンに対応できるようなユニバーサルなデザインとしてまとめた物です。
(高さの調整も有り)



下記は上のペダルを開発する前に開発した、ヒールとトゥーの部分に本物のチタンを使ったものです。
これが発売された時には今までに無いデザインでもあり話題にもなりましたが、やはり前記のペダルの方が完成度は高いと思います。


新しいものを創る時には、生みの苦しみというのはありますが、それでも今までに無い事に挑戦する醍醐味や満足感があり、またそのノウハウの蓄積が力になって行くものだと思います。
このような経済状況の世の中だから安くて簡単な物が売れるのは否めない事実ですが、
ただ単に安くするだけではなく、今一度原点に帰りそれまで蓄積したノウハウのもっと先にあるコスト削減を考える必要があるのではないでしょうか。


スリムに突き詰められた機能的なフォルムは、今よりもっと美しいはずです。


上記の物に進化する1つ前の製品
$商品デザイン開発の楽屋-ヒール&トゥー用ペダル

商品に物語を付ければ「売れる」に生き返る!

今まで売れなかったものでも、商品のありかたを見直し、意味付けをし直すことで商品が売れ出すことがあります。


新規に商品を1から作るという方法が最も理想的ではあるのですが、これは一般的に時間と予算がかかるため、「パッケージだけをリニューアルする」「商品のデザインをリニューアルする」など部分的な方法でも売れ行きを変えることはできます。


例えば下記は「商品本体内部の基盤部分」や「パッケージ台紙抜き型」をそのまま流用する形で、廃棄される運命にあった商品を蘇らせた例です。


これは「盗撮カメラ発見機」(女性等が電波式の盗聴、盗撮機を自分で発見するためのハンディー発見器)なのですが、最初は「ソラマメ」という名前で、ソラマメの形をした本体デザインでした。

確かに見た目はカワイイ印象の小物ではあったのですが、これが何をする物なのか良く分からないなどの理由で殆ど売れることはありませんでした。


そのまま廃盤になり廃棄される運命であったのですが、在庫となった商品の回路基盤部分はそのままの状態で、ターゲットユーザーを再度見直し「いつも身につけるお守り」というコンセプトでわかりやすく商品を再構築することにしました。


[今までとは違ったコンセプトで、商品に意味付けをする際の企画内容]
$ARTESANO-盗撮機発見機 コンセプト



そして形だけではなく商品名も商品マークも見直し(商標調査も含む)、全体の見た目の雰囲気も統一して、これが何であるかが一目でわかるようにまとめ、よりターゲットユーザーに対して心をつかめるように幾度となく思考錯誤を繰り返したのです。



沢山の商品が並ぶ量販店の店頭では、1秒にも満たない時間で見流されるため、瞬間的にそれが何であるのか?どういう物なのか?を伝え、更にビジュアルでも見た目で目を止める物にします。

これらを制作する際
「目を止める→読み見る→手に取る→「買う」と判断する」
というプロセスを巧みに計算して商品をまとめる事は非常に重要です。


[中間デザインと背面の取扱説明書など]
$ARTESANO-盗撮機発見機 台紙デザイン


今ある商品を見直し、新たに物語を付けることでも商品の売れゆきは劇的に変わる、
経済が冷え込む今だから、より重要な方法の一つであると言えるでしょう。

[完成状態]
$ARTESANO-盗撮発見機 完成状態


必要なトリセツ、これからのトリセツ

「取扱説明書」。略して「トリセツ」と称される事も多いこの取説ですが、これは正しい使い方や間違った使い方の説明、商品の詳細な説明など商品だけで表現する事ができない様々な詳細情報が記載された物です。

かつては印刷物として商品に添付されているだけで良かった取説は、CDなどのディスク媒体に変わったり、webの発達などによりオンライン上でダウンロードしたり、もっと進んだところになるとCGなどの映像を駆使してより解りやすくユーザーに伝えるなど様々な工夫を凝らして的確に伝える努力をしています。

なぜこんなにまでして伝える必要があるのか?、これは単にサービスやセールスの一環としてだけではなく、その商品の使用などについての問い合わせやクレームなどを極力減らし、そのフォローに費やす経費を抑えるのに必要です。また特にPL法(製造物責任法)による損害賠償に発展しないなめにも、予め様々な使い方やシチュエーションを考え、それがどのうように危険であるかなどを判断し、そして的確に伝えるのにも重要な役割を果たします。




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取説の形としては今でも商品に添付される印刷物は最もベーシックな方法として多くの商品に使用されています。

これは商品を説明している取説は商品の一部であるという考え方があり、また、制作、確認、修正などを比較的容易に行う事ができ、使い勝手やコストの面でも優れている事が上げられます。
現在、物によっては情報の検索面が優れたCDなどのディスクとなって添付される事も増えて来ましたが、まだまだ紙の使い勝手には及びません。


取説には様々な情報が満載されており制作をする場合、その商品のターゲットユーザーは誰なのか?を考慮した上で、その人たちが理解できるように解りやすい全体構成を作り、解りやすい文章で表現してゆきます。そして文章だけではどうしても理解しずらい箇所にイラストや写真などで一目で理解できるように表現します。まさに「百聞は一見にしかず」といったところでしょう。



この文章だけでは伝えきれない部分を表現するイラストなのですが、通常「物の使用」というものは「動き」が伴う事が多く、その「動き」を静止している紙の上で表現しなければなりません。
そのためには「矢印」を多く用いますが、その矢印にもどのよう動くかを表現するのに方向や速度、力に入れ具合などを表現します(当社の場合)。


また、見えない部分などを視覚化して理解してもらうために、断面図や透視図なども多様します。
(一見この一般的には特殊な図の描き方はプロダクト系のデザイン開発では当たりまえの作業なのですが、これは物の製造工程や構造を理解し図面を描き慣れているからこそできるノウハウであると考えています。)



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これらの図の制作は現在は開発現場でも3D-CADで進められる事があたりまえとなってきている流れもあり、そのデータから抽出した図から上記を描く機会も増えてきました。
ただ、まだまだ図への変換時に問題が生じてうまく描かれなかったり、開発で使用された状態の3D-CADデータは設計上のノウハウが詰まっているため、取説の制作現場などでは使用できなかったりと、そう簡単に図が描けるという時代はまだまだ時間がかかりそうです。



しばらくは旧来式の図の描き方を踏まえながら、CADやCGデータを応用した図の描き方を駆使するという描き方が続きそうですが、ユーザーの理解のしやすさから考えると、
それもCGなどの映像化され、いずれ携帯電話などで見る取説があたりまえという形に進化して行くのではないかと思います。


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3D-CADデータを3D-CGでレンダリングし、実写と合成したもの
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