教える人、教えられる人。そんな環境が好きです」
今回は私が高齢者施設で感じている「言葉づかい」についてのお話です。「歳をとると赤ちゃんに帰る。」というような考え方があると聞いたことがあります。でも、私はそうは思いません。高齢施設で時々耳にすることがあります。「できまちたねー」「上手でちゅねー」そんな幼児に話しかけるような言葉づかい。さらには、できたことを褒めるつもりなのか、頭をなでるような場面ありました。私は、そこには強い違和感を覚えます。歳を重ねても、その方が歩んできた人生がなくなるわけではありません。長い年月を生き、仕事をし、芸術を愛し、さまざまな経験を重ねてこられた一人の大人です。花づくりの時間にも、いろいろな言葉が飛び交います。「ここはこうしたらよいのよ。」「それ、素敵ね。どうやって作ったんですか?」手芸の得意な方が、いつの間にかにわか先生になっていることもあります。さっきまで教えられていた人が、今度は隣の人に教えている。教える人も、教えられる人も、お互いに丁寧な言葉を使っています。私はそんな環境が好きです。介護する人、される人。教える人と、教えられる人。そんな役割だけで人を見るのではなく、ひとりの大人として互いに敬意をもって言葉を交わす。高齢者施設だからこそ、そんな当たり前のことを大切にしたいと思っています。