色には明度の差によってできるものと、彩度の差によってできるものがあります。

色は赤・青・黄いろからできています。現実の世界には白色と黒色はありません。白も黒も人工的に作っています。

 今までデッサンでは鉛筆の色の明度の違いを使って描ていました。黒い瓶から透明な瓶になるにつれて明るい色を使って描きましたね。実は鉛筆の色にも彩度があるんです。鉛筆を寝かせて書いたり指でこすると画面が汚くなってしまいます。それは鉛筆の色の彩度が下がったと言うことなのです。

 マンセルの色環表って知っていますか。黄いろから朱色になり赤になる。赤から赤紫になり紺色になる。紺色から青になり緑になる。緑から黄緑になり黄色になります。それらがつながって色の輪になっています。八角形になります。その八角形の真ん中に白を置いてそれぞれの色から白までの色を十段階作るとその色のグラデーションができます。同じ様に真ん中に黑を置いて、それぞれの色までの色を十段階作ると暗い色のグラデーションができます。これで146色の色ができました。これらを使って絵を描いていきます。

 ところでマンセルの色環表がどうしてできたのか知っていますか。それは昔イギリスがインドに東インド会社を持っていた時のこと。

その年にヨーロッパで流行る衣料品のデザイン・特に色彩を指定してインドの工場で製品を作り早く本国に持っていく必要があったからです。

 色彩は面白いものです。少しずつ美しい組み合わせなどを勉強していきましょう。