歌劇「カヴァレリア.ルスティカーナ」より間奏曲の連弾を練習していると、
「ファの音が鳴らない!」と言い出した。
この曲でファが鳴らないとは、一番の盛り上がりの場面で、連弾するではないか!
全く練習に気分が乗らなくなり、怒って鳴らないファの鍵盤を叩きまくる娘。
中古ピアノだか、買ってまだ2週間ほどしか経っていない。
早速、ピアノ購入について行ってくれた学校の先生に相談すると、
もう翌日にはピアノサロンから調律師さんが来てくれることになった。
「ペーテルさんが行くから」
何語だろう?
ドキドキしながら待っていると、白髪の職人のようなおじいさんが来てくれた。
「this piano is not here sound」(通じたのかは謎)
と言って、ファの音を鳴らすと、
「ファ〜♪」と綺麗になった

「no sound yesterday!」と必死に言うと、
たぶんだけど…
ピアノはここへ運ばれて来て間もないから、まだ環境に慣れないんだよ。
日本と違って、ハンガリーは空気が乾燥しているから、こう言うことはよくあることで、ピアノは悪くないよ。
みたいな事を言っていたように感じた。

でも、調律をするね。と言って、
やってもらったが。
まず、ピアノのハンマーを分解して、バラバラにしていて、
おいこれ本当に最後元にもどるのか?ってくらい分解し、
しかも弦をカナヅチでガンガン叩いたり、ペンチで伸ばしたり

しかもピアノの蓋の上で

なかなかな職人技を見せてもらった。
その後、日本でいつもやってもらう調律方法で整え、
無事、全部の音が鳴るようになった。
今日は娘たち気分良く弾けるはず。
しかし、ピアノも環境に慣れようと頑張っているなんて、人ごととは思えないじゃないか

またこの子にも愛着が湧いてしまう

お別れの日を思うと寂しくなってしまう。
まだ来たばかりだけど
