少女剣士は独り旅をしていた。星形のかわいい板に乗って空をサーフィンするので、徒歩よりは速いが、沙漠以外の国中を放浪して分かった事は、友達という友達は自身も一時期世話になった街長に囚われ、探し人はこの“国”に居ないという事だった。

「ししょー…」

 少女剣士は地元民が「禁忌の森」と呼んで忌む場所に一旦落ち着いた。

(かすかだけど、僕達の世界と同じ“色”がする…)

今や誰も近寄らず、木々は遥か空高くまで生い茂っている。時折確認できる掌大の果実はぶ厚い木質製で、落ちた所でヒビが入るだけだ。時折、動物がかじったのか、中に実の詰まっている様子を見かける事もあった。ちなみにとても美味しいが、腹の膨れ具合に関わらず沢山は食べられない。

(アイレクスは、“皇后”は“小城”に、“宰相”は“家臣”に、“道化師”は“主”に執着する

って言ってた…これは“皇后”の計画?)

此処が一番落ち着くだろうに何故“貴族”は、至福の花園(メサイアシェオール)の住民に頭を垂れてまで城住まいに執心するのか。かつて師匠とイチイの世界に飛び込んだ自分には、分からない。

(うーん、まずは師匠とアイレクスを探そう。)

 今は遠き砂塵の世界に寄りかかる思考を振り切って、少女剣士は手に入れた地図をもう一度見た。

 この世界には、2つの国がある。両国を隔てる黒い境界線「ダンベルロット山」を中央に、白と、緑に囲まれた茶色に分かれている。“国”という概念には未だ慣れないが、これはおそらく “区画”の様なもので、白に塗られた隣国はとても寒い機械の国だという。きっと師匠には住みやすい世界だろう。

「よし!」

 少女剣士は流れ星に乗って、世界の南と北を繋ぐ空を渡った。

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テレビが役に立ったなど何年ぶりでしょうか。曰く、ボリビアではブラジルナッツを生産・輸出しており、50mの木の枝に実が付く様子、ヒビの入った実に掌大の種が沢山詰まっている様子が映っていました。種は美味しいという事ですが、2~3粒/日摂取でガマンしないと本当に具合悪くなるのだとか。食べ過ぎに気をつけましょう。

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参考ホームページ

・wilipedia

・怪魚ハンターが行く!「アマゾンの古代魚ピラルクー」

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CAST

・ながれぼしのリーアン