マスコミのダブルスタンダード | 酒とお絵描きの日々/たけなかアトリエ

マスコミのダブルスタンダード

歴史認識に関し政府見解に反する論文を公表して物議をかもした航空自衛隊の田母神俊雄空将。

論文を読んだわけではないのですが、報道されている内容から推察するとかなり不適切な論文ではあったようです。
また、自衛官が政治への意見を公の場で述べる事はシビリアンコントロールに関わる問題もあるでしょう。

ただ今回の一連の騒動でどうも気になるのがマスコミの対応。

政府見解と違う歴史認識だから更迭、退職するとか、退職金の返納を求めるというのは行き過ぎのような気もします。

この問題で田母神氏に退職金返納というのであれば、それより先にまずは“消えた年金”を生んだ社会保険庁で当時関わっていたもの全てに責任を問うべきじゃないの?

それより何より気になるのは、普段であれば思想信条の自由や表現の自由をことさらに主張し騒ぐはずのマスコミは、左翼的な見解でない場合はどこもかしこも一斉に発言を糾弾する。

卒業式で国歌斉唱をしなかった先生の自由は認め、擁護したりしてます。

また、小泉首相が靖国神社参拝をしたときに憲法違反を訴えた裁判(福岡高裁/亀川清長裁判長)では、判決は合憲としたにもかかわらず、法的には何の拘束力もない、いわば裁判長の感想というような“傍論”のなかで違憲言及がなされただけで新聞ではあたかも『違憲判決』が出たように報道されました。

この空気。

これこそが怖い。

異論を許さず、バイアスをかけて報道し国民をあるひとつの方向に向かわせようとする空気。

これと全く反対のベクトルで、煽るような新聞報道が過去に大多数の国民の意思を戦争に導いて行った事を忘れたのでしょうか?

事実を冷静に判断するためにもバイアスのかからない真に公平な報道をしてほしいと思います。