古廟の子供たち、 | 美術家 村岡信明 

美術家 村岡信明 

漂漂として 漠として  遠い異国で過ごす 孤独な時の流れ
これを 私は旅漂と呼んでいる

 

古廟の子供たち

 

サマルカンドは古廟の町。廟とはお墓のことだが、昔は城も兼ねていたので、この辺りの古廟は「つわもの達の夢の跡」。

古廟に近づくと可愛らしい女の子たちが並んでいた。それも綺麗な服を着て、

「きれいだね」と声を掛けると恥ずかしそうにしていた。すぐに何枚かの写真を撮った。

撮った後、日本のキャラメルを上げた。私は何処に行くにもキャラメルを持っていく。

その日は平日でいなかったが、日曜祭日には係りの女性がいて、写真を写した観光客からお金を徴収するという。つまりこの子供たちはモデルなのだ。こうして生活費を稼いでいるのだ。砂漠に生きるしたたかさ、と言うか厳しを知った。

 

2022年7月6日,水、