朗読 赤い涙、 | 美術家 村岡信明 

美術家 村岡信明 

漂漂として 漠として  遠い異国で過ごす 孤独な時の流れ
これを 私は旅漂と呼んでいる

朗読 赤い涙、

~~~~ 劇団 民芸の女優が語る東京大空襲~~~~

 

“絵で語る東京大空襲展” 9日の午後、深川江戸資料館

の広いホールは満員になった。緞帳(どんちょう)があがり、

「赤い涙・東京大空襲 死と生の記憶」の朗読が始まった。

朗読は梓澤たまきさんのヴァオリンの演奏で語りだした。

劇団民芸の別府靖子さん・森田咲子さんの二人の語りは

朗読とパントマイム(無言劇)の二人芝居、

さすがプロの朗読、すぐに聴衆をひきつけていった。

ヴァイオリンと併せた朗読はドラマチックに盛り上がり、

大空襲の残酷さと殺される人間の恐怖、死んでなお彷徨

う怨霊の詩、

 

蕾がふくらむ三月になると 東京の町角に

しくしくと泣く嗚咽が近づいてくる

頭をさげてすれ違う 悲しみの香りを残して

赤ちゃんを抱いた黒い亡霊

 

しずかに語る二人の朗読に涙が止まらなかった。

 

~~~~ みんなせになろうよ ~~~~

                   

2019821日(水)村 岡  信 明