江蘇省・儀征へ、
~~~~ 儀征小学校の子供たちと~~~~
儀征(ぎせい)にも老朋友、許(きょ)さんがいる。許さん家族もみんなよく知っている。娘の利さんは日本の大学で日本文学を専攻していたので、日本語はとても上手、声だけ聞いていると日本人とまったく変わらない。
この度の中国行きも、関空から利さんと一緒に江蘇省・儀征の町へ、
利さんにとって儀征は故郷!それが私には嬉しかった。なぜなら、北京・上海・南京など大都会はどこに行っても近代化と観光化された同じ街、私が求めていたのは観光化されない純粋中国であった。
儀征の町を歩くと、私が思っていた通りの静かな町並み、そして未知なる庶民文化の生きづく町であった。
Φ
次の日、利さんが通っていた小学校へ行って見た。利さんが前もって連絡していたので、クラスの先生が正門で迎えてくれた。
儀征小学校に初めて日本人がくる。子供たちもはしゃぎながら待っていた。担任の先生が「なにか話してくれませんか」と言われたので、日本の楽しい生活について話すと、子供たちは真剣な眼差しで聞いていた。
子供たちの中に大柄な男の子がいたので、「その身体を活かして、日本の相撲、関取になれば横綱になれるだろう」というと、顏を赤くしていた。
おそらく子供たちは日本がどこにあるかも、どんな国かも知らないであろう、でも、子供たちのどこかに“日本”が意識されたことはたしかだ。
別れる時、担任の先生が
「また来てください。こんなに子供たちが喜こんでいます。きっと!」
私の話はすべて利さんが通訳してくれた。謝謝、有難う!
校門を出てからも、子供たちが叫ぶ「再見(さいつぇん)~さようなら」がいつまでも聞えていた。
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