今日から始まったNHKの連続テレビ小説「虎に翼」。

すでに明治大学博物館で「虎に翼」展を見て、事前準備はバッチリです?!

 

明治大学法学部および1929年設置の専門部女子部は、

日本初の女性弁護士(同期3人)を輩出しています。

「虎に翼」の主人公・寅子のモデルとなった三淵嘉子さんもそのひとり。

それゆえに、初日の放映では明治大OBでもあるオリラジ藤森慎吾さんが

寅子のお見合い相手として出演されていましたっけ。

 

同大学には関連資料も多数保管されており、それにドラマに関する情報を加え、

附属博物館で、「虎に翼」展開催の運びになったようです。

 

会場には実際に劇中で着用した衣装や、セットで使われた品々も展示されていました。

NHKからそこまで協力が得られたということは、

ドラマ作りに際し、明治大も随分協力したのでしょうね。

 

(・・と記したあと、明大HPを見てみたら

大学史資料センター所長・村上一博法学部教授が法律考証にあたり、

大学史資料センターが資料協力にあたる旨、書かれていました。)

 

 

まず、展覧会要領は以下の通り:

*****

 

場所:明治大学博物館(駿河台キャンパス・アカデミーコモン地下1階)

会期:2024年3月25日(月)~10月28日(月)
開館時間:

(月~金曜日)10時~17時(入館は16時30分まで)
(土曜日)10時~16時(入館は15時30分まで)
※8月1日~9月19日の土曜日は休館
休館日:日曜日・祝日(休日授業実施日は開館)、8月10日~16日
観覧料:無料

*****

 

●明治大学が初の女性弁護士を輩出した経緯(会場内説明からかいつまんで):

 

旧姓大学は、大学で学ぶことができるのが原則として男性に限られるなど、

女性が高等教育機関で学ぶ機会・内容に制限がありました。
法学をめぐっては、ようやく1933年に弁護士法が改正され、

女性が弁護士になることが認められました(施行は1936年)。
このような社会背景のなかで、明治大学はいち早く法学を志す女性に門戸を開くため、

1929年4月に専門部の一部門として女子部を設置。

1931年には女子部の卒業生に対して明治大学が設置する学部への入学を認めました。

その結果、女子部と法学部で学んだ女子学生のなかから、

久米愛、中田正子、三淵嘉子という3名の日本発の女性弁護士が誕生し、

その後もしばらくは、女性弁護士の多くが

明治大学女子部と法学部で学んだ者たちで占められました。
 


●明律大学女子部セット再現
後者のステンドグラスには「ここで初めて翼を得る」という意味が込められているそう。
ドラマ撮影で実際に使用されたステンドグラスを使用し、一部を再現したもの。

(岩田剛典さん凛々しい!)

 

 

 

●明律大学校章旗

 

 

●着用衣装

左が岩田剛典さん君着用衣装、右が伊藤沙莉さん着用衣装

 

 

 

三淵さんの同期・中田正子さんの法服(左・個人蔵)、現在の法服(右)

 

 

●ドラマセットのトリビア紹介:

 

 

 

●番組ネタバレ:

 

 

●女子部セット豆知識(会場の解説から):
中庭

女子部は開校されたとはいえ、まだ日陰の存在。

現存する戦前の学校を参考に、建物と建物の間に、わずかに光がさす空間に
なるようデザインされています。

廊下
明律大学は、女子部ができたばかり。
女子トイレは、わずか2か所しかありません。
休み時間にトイレ待ちの長蛇の列を作るシーンのため、
廊下はできる限り長く設計されています。

 

 

最初のご主人との写真(右端が三淵嘉子さん)

 

ご主人が亡くなったあと、2度目のご主人。

 

 

これ↓を見ると、1948年までは、1943・1945年を除き、

司法試験女性合格者すべてが明治大学出身者だったようです。

 

1943年は女性合格者数2人のところ明大合格者は1人。

もうひとりはどこ出身?とネットで調べたら、九州帝国大学法文学部でした。

お名前は、福桝チエ子(門上千恵子)さん。

 

1945年は合格者数3人のところ明大出身者は2人。

残るひとりは早稲田大学法学部の 渡辺道子さんという方のようです。

 

へえ、東京帝国大学じゃないんだ、と思ってさらに調べると東京帝大が女子の入学を

認めたのは1946年。

もっともそれ以前にも、大学院生や聴講生として女子の入学が個別に許されるケースは

あったそうです。

三淵さんより前、明大女子部新設年に入学した立石芳枝さんという女性は、

明治大学法学部に進んだあと、1935年学力検定試験を経て東京帝国大学大学院に入学。

その後、明大女子部教授の道を歩まれました。(参考資料はここ