前を通りかかるたびに、”只者ではない”雰囲気を感じていたこのお宅。

山口萬吉という実業家の旧宅だったと知ったのはつい最近のこと。

 

といっても、山口萬吉の功績は、調べてもよくわからず。

小間物商だったということぐらい。

「山口萬吉」で検索すると出てくるのはもっぱらこの自宅のこと。

所有者自身よりも自宅の方が世には有名、ということのようです。

 

職業の詳細は不明ながら、とにかくすごい財を成したであろうことは推察できます。

インテリアも含め、自宅を完成させた関係者の顔ぶれがすごいので。

 

設計者としては耐震性などの構造面は、内藤多仲が担当。

東京タワーの構造設計などで名をとどろかせた人物です。

家具などのインテリア担当は梶田恵。

梶田といえば、明治生命館(設計は岡田信一郎)の上品な家具が印象的でした。

山口萬吉は、家具に莫大な資金をあてがったようです。

 

 

↓入り口部分。

普段は非公開と聞きますが、

時々何らかイベントを開催している気配はありました。

建築ツアーなどは行っておらず、イベント用に貸し出ししている模様。

(追記:その後情報により、開放日もあるとか。)

 

この日(先月末の土曜日)はアート系イベントがあり、入ることができました。

ただ、中が混雑したため、入場制限。

お庭で待つように言われました。

 

 

イベントでテーブルが出ていました。

スパニッシュ洋式と聞きますが、確かに小笠原邸のような南国風。

竣工昭和2年というのが意外なほど、スタイリッシュ。

 

 

 

 

 

すぐそこには靖国神社の鳥居があります。

 

 

 

 

 

 

庭の逆側壁面は比較的簡素。

 

 

 

 

小笠原伯爵邸のようにレストランにコンバートしても人気がでるでしょうね。

現在の所有者はわかりませんが、レンタルスペースの道を選択したようです。