1度で何回も楽しめる湯島界隈街歩き。
ステンドグラスの殿堂黒沢ビル→湯島天満宮→牛天神コースをそぞろ歩きの途中、
登録有形文化財登録済みの建物を続けて目にしました。
双方とも、昭和一桁台に建てられたビルです。
一つ目は、昭和9年竣工のさかえビル。
残念ながら設計者不詳・施工業者不詳。
WIKIにアールデコと記されていて、確かに旧朝香宮邸と相通じる点があります。
でも、窓の格子の代わりに使用された意匠やこちらのドアがガラス部分など
アールヌーボーの残滓も認められます。
続けてこちらは中央会堂。
教会のようです。
カリフォルニア大学で建築を学んだ川崎忍氏という人の手によるもの。
詳しくはWIKIに出ています。
なかでも目を引いた記述がこちら:
こちらの組織では教会音楽教育に力を入れ、山田耕筰も出入りした、というくだり。
調べてみると、山田耕筰の姉はウェールズ出身の英語教師・音楽家・パイプオルガン技師の
エドワード・ガントレットと結婚。
エドワードはこの教会にパイプオルガンを自費で設置したのだとか。
姉(ガントレット恒)自身も、教育家として活躍された模様。
日本初の英国籍取得者になるものの、大戦で夫婦ともども帰化したそうです。
エドワードは立教大学チャペルのパイプオルガンで演奏会を開くなど
同大学との関わりも認められます。
山田耕筰の父自身も医師ながらキリスト教伝道師ということで、
このご一家の様々なメンバーが、音楽分野やキリスト教の分野で社会貢献をしていらっしゃいます。