四谷に行ったついでに、信濃町でいくつか建造物を見物してきました。(後述)

その後、新宿御苑でちょっとあるものをチェック。

それは・・・タビビトノキ


以前書いた通り、東京駅のインターメディアテクでタビビトノキの巨大な葉っぱを見て、

全体像やいかに、、と調べたところ、

 

 

 

こんなド派手な様相を呈すると知り、昨年、新宿御苑で実物を見てきたのでした。

が、なにしろ限られたスペースの温室内での育成。

ちぢこまって窮屈そうにしていて、この画像↓みたいなビジュアルではなく。

 

そして今年。その後のタビビトノキの様子を見に、大温室に行ってみました。

するとー

 

 

 

以前にもまして、無残な様相。

他の植物に遮られ、葉を広げるところではありません。

 

しかし・・もしかして??とある考えがよぎり、急ぎ足で外へ向かいました。


 

ああやっぱり!

 

 

内側から見たら、見る影もないタビビトノキも、

外側に向けて、葉を伸ばしていました。

むろん天井にくっついて、窮屈そうであることには変わりないけど、

内向きの外観は捨てて、「外面(そとづら)」重視で整備されていたのです。

 

 

 

太陽に向けて葉を広げている様子。

とはいえ外から、ああタビビトノキだーと気づく人は余りいなさそう。

というのも、ガラスの反射がすごくて、中があまりよく見えないから。

(写真は、ピンポイントでなんとか中が見える位置を見つけて撮影。)

内側から全貌を見渡せないのはちょっぴり残念。

これ以上成長することはないのかなぁ?

 

 

***

 

さて、今年第2弾の建築見物は、信濃町レンガ館。

前から気になっていた建物です。

例の小冊子「新宿建築100景」をチェックしたところ、このビルも仲間入りしていました。

慶応大学と第一生命の共同ビルらしいです。

中には医療関連オフィス・住居・店舗が入っているというけれど、

外側から見る限り、住宅部分がどこなのかはわかりません。

 

 

 

直径22.5m!大迫力の丸窓。

こちらが正面玄関になっています。

 

 

 

煉瓦の丸み部分はこんなふうに、階段の奥行をどんどん詰めていく恰好で

形作られていました。なるほどね。

 

 

 

煤けた煉瓦を使い、レトロの雰囲気満載だけど、竣工は1995年と比較的新しく。

煉瓦素材は韓国製とのこと。

日本では真似できないタイプの煉瓦なの??(やがて、文末通り疑問氷解。)

 

 

 

「信濃町レンガ館」の文字の下には、何気なくSHINANOMACHIRENGAKANと

ローマ字が小さくくっついていました。

 

 

 

どっしりした煉瓦造りの建物、、と思いきや、一種のハリボテのように

煉瓦部分は薄くて、実質のワーキングスペースは近代的なビルになっていました。

黄色い矢印をつけたとおり、そのガラス張りの近代的ビルの後ろにはまた

煉瓦の”ハリボテもどき”がくっついています。

 

 

逆サイドから見た光景。

 

 

 

「新宿建築100景」には簡単な説明のみで、設計者情報はなく。

建築データサイトを見たところ

 

 

清水建設の大山尚男さんという方でした。

慶應の建物を早大出身者が手掛けたという事例。

 

さらに、なぜ韓国の煉瓦を使ったのか、という疑問への回答も発見しました。

 

 

なるほど、放置されていたものを利用したんですね。