国立劇場 オープンシアターの続きです。

今回は舞台編。

 

とはいってもオープンシアターのステージツアーチケットは枚数が少なく、

瞬殺だったようです。

 

国立劇場の会員さんは、事前にチケット販売情報を得ていたでしょうし、

ネット購入できるのは会員さんのみ。

一般は窓口に行って買うしかないので、初めから入手はほぼ困難という状況だったようです。

 

とはいえそのステージツアーを客席から眺めることはOKです。

 

ツアー参加者の方たちは、花道経由舞台へ。

 

花道。

 

まずは回り舞台を経験。

半径が大きくゆっくりゆっくり回っていきます。

 

 

 

幕引きの実演もありました。

事前に裏で支える人々のインタビューを見ていたので、なるほどなぁと思いつつ見物。

 

毎回同じテンポで幕引きするわけでなく、場面ごとにふさわしい幕の開け閉めがあり、

さらにその日ごとにタイミングは異なります。

舞台の空気感とのコミュニケーションで微妙に変化させる必要があり、

どんなに機械化が進んでも、人の手でしかできない技だそう。

 

 

 

天井からの吊物用のバトンは、138個。

舞台背景にも使われ、雪を降らせる籠もこのバトンから吊るされます。

 

 

 

雪降らしの実演では、和紙を雪に見立てて籠の中に入れていきます。

 

 

 

通常籠はもっと高くまで上げられますが、実演ということで、見える程度の高さでストップ。

左手の女性が紐を操作して籠を揺らすと、ちらちらと雪が降ってきました。

 

 


 

ツアーの終わりを告げるのは緞帳。

するすると降りてきました。

 

この柄は、見た覚えがありました。

 

 

 

ロビーにミニサイズの絵が飾ってあったので。

恐らく下絵というより縮小サイズで新たに制作したものかなと思います。

 

 

 

国立劇場の大劇場、小劇場の緞帳は、昭和41年秋の開場以来、国立劇場設立の趣旨に賛同した各社からの寄贈。
大、小劇場各3張の緞帳は、「古美術などに想を得て、高雅な綴錦織で作製された」とのこと。

 


 

 

ほかにツケ打ち担当の方や大道具担当の方のインタビュービデオも見ました。

皆さんが口をそろえて言っていたのは、伝統芸能に携われる喜び。

そして、手でその都度行うことの意義。

役者の息に合わせる、といった微妙な補正などは長年の経験と勘あってこそ。

これは絶対機械ではできません、とみなさん胸を張っておっしゃっていたのが印象的でした。