近頃、やたらと小難しい漢字がズラリ並んだ文章を読むことになり、この漢字って当用漢字なの?とか思って調べた際に、ひとつ発見がありました。
例の当用漢字表の策定にあたっては、作家で参議院議員に当選した山本有三が尽力したとのこと。
作家なので言葉に強いこだわりがあるのは自然なことでしょう。
参議院議員に立候補した背景に、そうした国語改革の意図があったようです。
すなわち、従来のカタカナ+文語体=>ひらがな+口語体への転換を推し進めたいという意図。
さらにフリガナ廃止にも動いたと。
そもそも、「路傍の石」の印象が強い山本有三が作家活動を休止して参議院議員として活動したことは、先に訪れた山本有三記念館で初めて知りました。
ちなみに山本有三の再婚相手を紹介したのは跡見女学校の学長、跡見李子氏。
跡見女学校設立者で画家・書家の跡見花蹊さんの養女の方。
東京国立近代美術館のお花見企画によく出品される美しい桜の連作の作者・跡見玉枝氏とも姻戚関係にあります。
館内には選挙ポスターの展示があり、本名が山本勇造だったことも知り。↓
当選お礼の原稿も。
こちらは祝電。
作家活動から遠のいていた山本が再び筆を執って書いたのが「無事の人」。
先に記した通り、先日の企画展は「無事の人」をフィーチャーしたものでした。
(けれど書評は散々なものだった、ということは既に書いたとおり。批評家たちの文章も出ていたので読みましたが、もうそれはそれは、こてんぱんです。)
以下は「無事の人」の原稿。
「新潮」の広告。
この記念館の美しさについて触れたいと思いつつ、写真選定ができていないのですが、とりあえず前庭の様子だけ。
*昨日のブログで実家でワクチン予約ができず今日再トライする話を書きましたが、今朝母からメールがあって、祝日は受け付けなし、と別途書いてあったそうです。なので明日挑戦するみたいですが、枠が残りわずかなのできっと無理だろうな。手伝いたいけど、自分たちでやる、と言っているし。。