昨日のブログでちらりとヴェネチアのゲットーのことを書きましたが、メールをくれた学校時代の友人が、「その存在を知らなかった」とのことだったので、ちょっとつれづれにそのことを。
・かつてヴェネチアにはユダヤ人を閉じ込めたゲットーがあり、その一帯は今も昔の名残りをとどめている:
・ユダヤ人が閉じ込めらていた、というのは文字通りで、夜になるとその地域の門にはカギが閉められ、ユダヤ人は狭い地域から一歩も出ることができなかった:
・ヴェネチアのユダヤ人たちは、かつて強制収容所行きの列車に乗せられ、その碑が建つ広場がある:
・税金が間口の広さに対してかかるので、ユダヤ人街ゲットーの家々はすべて間口が狭く上へ上へと伸びている。
例えば最後のポイント。下の写真↓の1F部分には、見える限りで6つのドアがありますが、その1mほどの幅が1軒の家の幅。
サンマルコ広場の華やかさとはまるで対照的、でもこれもヴェネチアの風景。
いくつかのシナゴーグツアーに参加。ドイツ人のシナゴーグ、とかフランス人の、、など国別に分かれています。
下の写真の丸いドーム付きの小さい木の壁の部分はやはりシナゴーグ。
存在を伏せてひっそりと設けられたので、外からそれとわかりにくいようにできています。
写真の右端もそんなシナゴーグのひとつ。
ホロコーストを伝える広場の碑。
収容所行きの列車の様子を刻んだもの。
溢れるほどの人々が列車の中に吸い込まれていく。。
胸が痛んだ。
これもユダヤ人の過酷な運命を刻んだ浮彫。
未知の表示はゲットー・ヴェッキオGheto Vecchio=古いゲットー。
でもゲットー・ヌオーヴォ=新しいゲットーという名の場所の方が実は年代的に古い。
ヴェネチアのユダヤ人については須賀敦子さんがエッセーで何度も記しています。
イタリアでもユダヤの人たちに対する迫害があった、、、
ヴェネチアのゲットーは中でも古い、、、
というのを知り、手に取った本がこれ。
ずっしり来る内容でした。
トリエステには収容所/ガス室があり、今もまだ残されているそう。
イタリア・ユダヤ人の風景
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学校の社会科見学のような一群。
シナゴーグや博物館見物を通し、正しい歴史認識を促す試みの一環でしょう。
碑がある広場
以下街角でー
Gheto Novissimo=一番新しいゲットー。
これは確かに一番新しくできたものらしい。
ヘブライ博物館
ヘブライのお菓子
このゲットーの一角は観光客よりも地元の人や他国からのユダヤの人の姿が多く見られました。
光の当たるグランカナルだけがヴェネチアではない、と気づかされ、
ヴェネチアが抱える負の部分は、他のきらびやかな一帯以上に記憶に残りました。