今宵、渋谷のオーチャードホールで
熊川哲也Kバレエ カンパニーの『カルメン』を見てきました。
昼間に上野でバレエリュスのパネル展示をたまたま目にしたその後のこと。
どうやら今日は、バレエに手招きされた感じです。
Kバレエ カンパニーはとにかく見るも者を飽きさせません。
引き付ける要素がすべての場面にちりばめられていて、
エンターテイメント精神はお見事です。
バレエに生オーケストラとミュージカルがプラスされ、
1度で3度おいしい内容でした。
演目を意識したせいもあるでしょうが、
カルメンだけでなく、全体的に妖艶な振り付けが目立ち、
ラテン女性に負けないパッションをたっぷり見せていただきました。
コスチュームも洗練されていますし、
闘牛士の衣装などは、本場で見たものより数段豪華!
(あそこまでラメがキラキラしていませんから・^^*)
最後、カルメンがホセの手により落命するシーンも絶妙。
カルメンは、銃声とどんぴしゃのタイミングでしなやかに倒れ、
あっけない幕切れが胸にせまります。
背景は簡素な闘牛場のみ。
装飾を排した空間に、喪失感が漂い、その長い余韻のうちに
幕が閉じます。
嗚呼ドラマチック!
熊川哲也さんは出演されていないのに
(出演された回もありますが、私が見に行った回は、という意味です。
カルメン役は、毛利実沙子さん、ドン・ホセは杉野慧さんでした。)
熊川さんの影を常に感じます。
これだけの壮大なドラマをまとめ上げ、
団員をたばねたカリスマの存在があったからこその見事な仕上がりでした。
ちなみに下の写真は闘牛繋がりで、フランス・コリウールで見かけた闘牛公演のお知らせ。
コリウールはスペイン国境にほど近く、スペイン文化が入り込んでいます。
パエリヤの店もちらほら。
私が実際に闘牛を見たのはコリウールではなく、それより前のコルドバ旅行でのこと。
コルドバの写真は探すのに手間取るため(デジカメ以前なので)、
ここはコリウールの写真でごまかすことにいたしましょう。
オーチャードでは、次回シンデレラで使われる衣装と道具の展示がありました。