横浜美術館で開催中の「モネ それからの100年」展(9月24日(月・休)まで)
に関するエントリー、昨日に続き、第二弾です。
昨日記したとおり、本展覧会はモネと、そのフォロワーとでもいうべき画家たちの
競演なのですが、意外にも、真正面からのフォロワーは少数派、
意外性のある作家がズラリ並びます。
そんななか、事前に出展者名をチェックしていて
モネの流れを組む画家として唯一わかりやすかった名前が、
平松礼二さんでした。
平松さんのこと、ご存知ですか?
私が氏の名を目にしたのは比較的最近の2013年、パリのメトロ構内の広告媒体でした。
Hiramatsuの文字に思わず反応し、凝視したところ、
平松という画家さんによるモネの睡蓮に着想を得た作品の展覧会があることを知りました。
そして偶然、帰国早々「日曜美術館」で平松画伯が特集されて、驚いた覚えがあります。
その時初めて氏の創作活動について知りました。
モネの絵から啓示を受け、オマージュ的作品を世に送り出されていること、
特に睡蓮の絵を描き続けていること、
しかも油絵ではなく岩絵の具を使っている点、など。
今回の氏の出展作は、睡蓮のシリーズとしては初期のころの作品のようですが、
日本画というよりモネに近い、洋画の雰囲気です。
(写真右)
しかもサイズは小ぶり。
これはちょっと意外でした。
上記ポスターにあるように、
もっと大型で、図形的・意匠的な睡蓮も数多く描かれていらっしゃるので、
その系統の絵が展示されるのでは、と思っていたので。
* 会場風景↓: 夜間特別鑑賞会の為、特別に撮影許可がおりました。
2015年の日経新聞「こころの玉手箱」欄には、
平松さんと親交があった東大名誉教授 月尾嘉男氏の談話が紹介されていました。
それによると、ジヴェルニー印象派美術館(モネが住んだ町にあります)における
平松氏の日本人初の個展は、同館最多入場者数を記録したのだとか。
(この話はアメブロ引っ越し前、FC2のブログに記載。)
ジヴェルニーといえば、モネが晩年済んだ場所。
そんな本場で受け入れられた点が興味深いです。
平松礼二さんの作品は、おそらく今回の横浜美術館の展覧会で、
一番ストレートなモネ礼賛作品かと思います。
http://monet2018yokohama.jp/
展覧会名 モネ それからの100年
会期 2018年7月14日(土) ~ 9月24日(月・休)
会場 横浜美術館
開館時間 午前10時~午後6時
※ただし9月14日(金)、15日(土)は午後8時30分まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日 木曜日(8月16日は開館)