写真家のソール・ライターは、

身近な場所にこそ美が潜んでいる、そう言って

家の近所をカメラを携えて歩きまわった。

 

見落としている美を提示する、

それが彼の教え。

 

・・というわけで、

先日の街歩きから、身近な美をピックアップしてみた。

 

 

帝国ホテルや高島屋を設計した高橋貞太郎氏が

手がけた建造物が、神田方面にもある。

 

それがこちら。

 

 

 

 

 

外壁が二層になっていて渋い茶色が少し

華やいで見える。

 

昭和初期に流行したスクラッチタイルなのだとか。

 

 

 

 

中のランプシェードは

どこか旧朝香宮邸(庭園美術館)のランプシェードを思い出す。

 

 

 

さすがに朝香宮邸のように、すべてのシェードが

それぞれ違うかたち、といったバリエーションにはなっていないけど、

同じシェードの根元部分の天井模様がそれぞれ

凝った浮彫になっている。

 

 

 

 

何気ない透かし彫りのような格子模様が

室内の模様感を引き立てている。

 

 

 

地下に通じるタイル張りの階段。

朝香宮邸の、、、、トイレ(一般は入れない、当時使われていたもの)

を思い出す!

そこもこんなタイル使いだった。

 

 

 

何気なく置かれているオルガンは

高価なものだったよう。

今は置き場もなく、放置状態。

 

 

 

赤い毛氈で覆われた廊下。

 

 

以上学士会館。

 

まるでどこかの邸宅のようだけど、

会館として最初からつくられた由。

 

旧帝大専用の会館。

ブレーンが集まる場所はすごい。

 

いつもはランチしてさっさと帰っていたけれど、

ソール・ライターの目で見まわすと、

宝があちこちに。