先日慶應義塾大学三田キャンパスへ行ったのだけど、
外から見ておや?と思った。


工事が入るらしく、道に沿って植えられていた木々が切られていて、
外から演説館が丸見えになっていた。

これまでは木々に隠れて外からその姿を見ることはできなかったのだけど。




拡大すると





この演説館が建てられたのは、1875年。
外塀は、倉敷などに、も見られる”なまこ壁”。
瓦の間に漆喰がめぐらされた、耐火を考えた作りになっている。


福沢諭吉が海外建築に詳しい人の話を参考にして
実現された偽洋風スタイル。
つまり、和洋折衷になっている。


この偽洋風スタイルは、国内でも珍しいそう。
日本では、純洋風スタイルの建築物が急速に広まり、
こうした過渡期的な折衷様式は例が少ないと聞く。


当初の建設地は、島津藩の屋敷があった場所、
つまり旧図書館側だった。

1924年、今の場所に移設された。
以前はあちらが正門だったのだ。


第二次世界大戦の戦火をくぐり抜けて奇跡的に残り、
現在、重要文化財指定を受けている。





普段は立ち入り禁止。
演説がある際に開放され、内部には2度入ったことがあるけれど、
椅子にはペンマークの校章が透かし彫りされている。

正面には和田英作が描いた福沢諭吉の絵の複製。

演題の背後から、聴衆を見下ろしている。

内部には周囲をぐるりと囲む開放型の2階スペースがあって、
演説の様子を上から眺められるようになっている。
いわゆるアメリカの公開型ギャラリー式の作りだ。
(三菱一号館のところにあるCafé 1894 の内部のようなスタイル。)
 

 

入り口側はこんな感じ。





さて、この日のランチは山食にした。
生協の学食の方が明るくて女子向きだけど、
あえてこちらを選ぶ。

そして、これがウワサの山食カレー。




慶応に来た気分を味わうためのチョイスなのだった。
(生協のカレーは普通のお皿のはずだ。)