こんにちはフィギュアスケート好き主婦kokoanです。
私が愛読するフィギュア誌の一つ、「ワールドフィギュアスケート」が創刊100号を迎えるとのこと。
その記念にでしょう、往年の名選手たちの記事がウェブであがっていて興味深く拝見しています。
特にパトリック・チャンとジェフリー・バトルの対談からは、たくさんのことを感じ取りました。
このお二人は、美しいスケートのお手本のようなスケーターで、ジャンプがなくてもジャンプを武器とする選手たちに勝てる最後の世代の選手の象徴のように私には思われます。
パトリックは4回転ジャンプも持っていたので少々、語弊があるかもしれませんが、ジャンプよりもスケーティングスキルを評価されていた選手との印象が強いです。
私は、この記事を読んでいた時に、宇野昌磨選手のことを思い浮かべました。
世界王者となった今だからこそ着手できることとして、ジャンプより表現に重きを置くとシーズン序盤に公表した昌磨くんは、パトリックやジェフのように、スケーティングや表現でジャンプに匹敵する評価を得て勝ってきた選手を見て育ちました。
昌磨くんが尊敬するステファン・ランビエールコーチや小さい頃から憧れた高橋大輔さんも、ジャンプだけではないスケーティングスキルや表現力が魅力のスケーターです。
昌磨くんが目指すスケートは、一時代を築いたこれらレジェンドスケーターと呼ばれる人たちのスケートに近いもののように感じられ、だからこそこの高難度ジャンプの時代に表現力に力を注ぐ選択をしたのだろうと思いました。
途中で、やはり4回転ジャンプにも注力せねば苦戦することを悟られ軌道修正とはなりましたが、昌磨くんの理想や憧れの原点は、パトリックとジェフの対談の中にも見出されると実感しました。
昌磨くんの後の世代のスケーターの鍵山優真選手は、昌磨くんの表現に憧れていると公言されていますが、今後も求めて行くのは表現で魅了するスケートなのではないでしょうか?
上の対談で思ったのは、普段の練習の中で、やはりジャンプに比べ他の技を磨くのは地道で面白味に欠けるものとなるようで、そこを徹底的に突き詰める選手は海外のシングルスケーターだと多くはないのかなと。
でも、真面目な日本人は、コツコツ努力できるスケーターが多く、基礎の土台がしっかり築かれやすいように思われ、優真くんは小さい頃、お父様の正和コーチから基本をみっちり仕込まれた結果が今、生きている典型的な好例なのではないでしょうか?
対しまして、佐藤駿選手は、天才ジャンパーとの誉れが高いわりに、全体の評価が低く抑えられている印象がありました。
中には正当に評価されているのか?との声もありましたけど、駿くんのコーチを務める無良崇人さんのお話によると、以前はやっぱり得意なジャンプの練習に偏りがちだったようで、それが評価にも反映されていたのかと、私は納得しました。
しかし今や駿くんも、ジャンプ以外の要素にもしっかり目を向け、表現のほうも覚醒し、今シーズンは素晴らしい成果が出ています。
駿くんの憧れは、多分、羽生結弦くんだと思われますが、今の時代に競技に参加する選手たちの多くが目指す存在の一人として、やはり羽生くんは外せないレジェンドになったと思います。
一時代を築いたパトリックとジェフのお話からフィギュアの歴史を思い、話がどんどん膨らんでいきましたが(笑)、今日はこんなところで。