こんにちはフィギュアスケート好き主婦kokoanです。
マイペースでフィギュアを楽しみ、気ままにお喋りしています。
そんなふうにのんびり過ごしていたら、いつの間にか欧州選手権が終わっていました(笑)。
ネットニュースやブロガーさんの情報から知ったことで思うことはいくつかありましたが、特に気になったのが、アダム・シャオ・イム・ファ選手の試合中のバックフリップです。
今日はそのお話をしたいと思います。
ロイターより↓
まずはアダムくん、優勝おめでとうございます。
…と、お祝いを述べたところで本題に。
バックフリップですが、試合では禁止事項です。
フィギュアでは他にもルール違反になるものがいくつかあります。
例えば、
①ジャンプを決められた回数より多く跳ぶ、いわゆるリピート。
かつて織田信成くんがよくやってしまっていて、オダルなる造語まで出現していましたネ(笑)。
②制限時間をオーバーすること
イザボー・レヴィト選手が、やりがちだったことがありましたネ。
③リンクに物を落とすこと
衣装や髪飾りの装飾など、遠心力で吹っ飛びそうですが…高橋大輔さんがそれで減点になったこと、ありましたネ(フィニッシュで羽飾りがフワッと)。
お名前を出して恐縮でしたが、この人たちに共通しているのは、わざとではない、ということ。
織田くんなど、気づいてなくて自信満々でしたし(笑)、イザボーちゃんは作品の世界観を丁寧に表現した結果だったと思われ、大ちゃんに至っては、わざとやろうと思ってもやれないことでしょう。
しかし、今回のアダムくんは、プログラムに敢えて入れて、つまり、わざと、ということですね。
バックフリップを試合に入れるというのは、フランスのお家芸ですか?というのはちょっといやらしい皮肉ですが、過去にもスルヤ・ボナリー選手がやりました。
日刊スポーツさんから、解説も込みでお借りします↓
後にボナリーさんは、あの時のことを「私のスケートを楽しんでほしかった」と語っていらっしゃいました。
そして、あの演技を見た荒川静香さんが、自分の個性を大切にすることを意識されるようになり、得点にはならないイナバウアーを披露してトリノオリンピックで金メダルに輝いた、というあのケースについては良い影響も及ぼしてはいました。
ちなみに荒川さんは得点にならないというだけでルール違反ではないことは言うまでもありません。
ボナリーさんがバックフリップの理由としてファンサービス的な理由を挙げられたように、アダムくんも一つにはファンサービスという意味合いもあったようです。
でも、ボナリーさんには人種差別がジャッジに影響しているのではとの抗議の意を表明する場面が選手時代にあり、長野でのバックフリップもそうだったのではないかという見方をする人もいるようですし、アダムくんの場合も、独自の意見を表明する、もっと積極的な意味を持っていたようです↓
https://www.nikkansports.com/sports/news/202401130000188.html
思えばアダムくんは、試合にバックフリップを入れるための準備を徐々に進めていってた節があります。
グランプリシリーズの、あれは中国杯、アダムくんはフリーの演技が終わり、リンクを去ろうとする時に、バックフリップを披露しました。
もしかしたら、今後は試合にも入れるとの予告だったのでは?というのは勘繰りすぎでしょうか?
さて、ここでズバリ個人的感想を言うなら、アダムくんのバックフリップ、私はNO!です。
もともと私は、あんまりバックフリップに興味がないのですが、それを差し引いても、今回のアクションに対しては賛同できかねます。
アイスショーなら、バックフリップも楽しいです。
ケヴィン・エイモズ選手インスタより↓
去年のTHE ICEはバックフリップ大会か?というほど、バックフリップをするスケーターが目立ちました。
上のお写真にある、キーガン・メッシングさんや、ネイサン・チェン選手、そしてアダムくんも。
私が楽しめるのは、それがショーだからです。
ルールの枠組みから外れて、スケーターたちが伸び伸びとパフォーマンスする姿を見るのはアイスショーならではの特典。
でも、試合に入れるのは、ルール違反とわかってて入れるのは、私の生き方の好みの問題でしょうけれども、共感できないのです。
段階を踏んで練習すればバックフリップは危なくない、とアダムくんは主張されましたが、考えてみれば、中国杯でのバックフリップは、たとえ自分が危なくなくても、周りが危なかったのではないか?と思う場面でした。
あの試合では、コロナ禍には封印されていた子どもスケーターによるプレゼント拾いが復活していましたので、子どもが数人、うろうろしていました。
スポニチインスタより↓
こんな微笑ましいショットが残されるほど、子どもスケーターたちは積極的に動き回っており、気になってあの時のバックフリップを見直してみたら、バックフリップ着氷後、彼の背後に子どもスケーターがいて、結構、距離が近くなっており、ヒヤリとしないでもなかったです。
私は、コロコロと変わるルールに柔軟に対応しながら、そのルール内でジャッジを振り向かせるための不断の努力をしてきた選手たちを尊敬しています。
宇野昌磨選手も、回転不足の判定の時に意見を述べられましたが、ルールに則った演技をしたうえで自分の思いを表明しただけで、彼ほどルールに自分を合わせるスタンスに忠実な人はいないくらいだと思います。
疑問があるなら、変えたいところがあるのなら、ルール違反ではない形でもできるのではないでしょうか?
浅田真央ちゃんは選手時代、ジャッジに対して一言も述べず、黙って血の滲むような練習を重ね、最後にはその演技をジャッジに認めさせました。
真央ちゃんの最後のコーチ、佐藤信夫さんは、真央ちゃんの偉大なところとして、トリプルアクセルよりも、跳び方の癖を修正したトリプルルッツを高く評価していたことが私には忘れられません。
そして、私は山田満知子先生を尊敬していて、先生がおっしゃる、フィギュアスケートは美しく上品なスポーツとのお考えを、私も大切にしています。
スポーツであると同時に芸術でもあるのがフィギュアスケートの最も魅力的な特徴ですし、フィギュアの持つ芸術性に惹かれ続けてきた私の好みと完全に一致している満知子先生のスピリットです。
私が見たいのは、あくまでも美しいスケート。
上品のほうは、上品であるほうが好きですけど、下品でなければ、まあいいです(笑)。
そこから考えた時に、プログラムにバックフリップが入る必要を私はあまり感じません。
…正直、バックフリップをすごいな!と思ったことはあっても、美しいと感じたことはないんです。
それに、そういうパフォーマンスなら、フィギュアスケートより、新体操やサーカスのほうが、より美しくクオリティーの高いものが見られると思っています。
その世界の人たちのほうが十八番としてやっていて、年季が違いますから。
…と、ここで、見もしないでそんなことを言うのはフェアではありませんので、欧州選手権でのアダムくんのフリーを拝見したことはお伝えしておきますネ。
そのうえでの感想を述べさせていただくのですが、やっぱりあのプログラムにバックフリップを入れたほうが良いものになったとの実感はわきませんでした。
むしろ、失礼ながら、たくさん跳んだジャンプのうち、助走から着氷まで美しくクリーンに跳べていたジャンプは、一本もなかったように私の目には映りましたし、全体に雑な印象が残りました。
なので、バックフリップを入れてわざわざ減点されるより、一つ一つの技の質を上げるほうが先なのでは?と、偉そうなことを言ってしまって申し訳ないですが、思いました。
ですが、フィギュアスケートをスポーツとして捉えた時、アダムくんのような限界突破を図ろうとする猛者が現れることで技術が進歩してきた側面も見逃せないところではあります。
アダム・シャオ・イム・ファ選手は、良し悪しはともかくとして、時代が生んだスケーターだということは言えるのかもしれません。
でもルール違反を肯定することは、私にはできません。
ルール違反を犯してまでもとの強い思いは暴走すると危険なものと化し、その最たるものがドーピング違反なのではないでしょうか?
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/288814
↑この記事にも、私は賛同しません。
東スポウェブより拝借↓
表彰台の皆さん、アダムくんはまあ、私的には微妙ですけど(笑)、銀メダルのアレキサンドル・セレフコ選手(エストニア)、銅メダルのマッテオ・リッツォ選手(イタリア)は胸を張ってメダリストであることを誇る権利があると思います。
おめでとうございます!
フー、なんだか気合いが入りすぎて疲れました(笑)。
フィギュアスケートの技術と芸術性は車の両輪。
どちらに偏るのもフィギュアの本質から逸れていくのだと思いますので、私もこれ以上、芸術寄りになりすぎないようにしないといけませんね(さんざん言っておいてなんですが(笑))。
バックフリップ問題は、そろそろお開きといたしましょう。
【追加】
こちらの記事も参考になりました↓
https://number.bunshun.jp/articles/-/860352?page=1
能登名物をpickしています↓
干し椎茸、大好き!
重宝する食材です。
たくあんも好き。
いしる漬けなところが気になります。
おだまき、食べてみたいです。
普通のと面白そうなのと2種類が詰め合わせてあるものを選びました↑
それではまた。