鴨居玲さんの作品を紹介します。
鴨居さんの作品には、少しばかり不思議な要素があります。
題材としては、社会の闇を描いたと言われています。
その社会の闇というのはどんなものなのでしょうか。
この作品ではありませんが、確かにあまり明るい作品を描いている印象はありません。
ピエロのような老人のような人が不気味な表情をし、快楽的なものが描かれているけれどそれと対照的に同じ画面のなかに闇を感じるような暗めの色調を使って背景をぼかしていたり、周りに描かれるものの表情に出てきたりします。
こういったところから闇を感じさせてくれるのでしょうか。
しかしその闇を感じるというのはやっぱり鴨居さんが伝えたいことがしっかりと私たちに伝わっているからこそ言えるのではないでしょうか?
さすがとも言える作家さんではありすね。
この作品のなかに闇と言うものを感じさせてくれる要素としては、黒で描かれているこの車なのでしょうか。
暗い色味というとこのなかでは車が特に暗く表現されています。
もしかしたらこのなかに写っている左側にいる2人のどちらかのもので、この状況では二人とも同じ色をしていますが、車にのると一気に漆黒のなかに放り込まれる。
そんな社会の切り返しのような捉え方でいいのでしょうか。
つまりは車のなかが個人の闇?を包み込むようなものとし、逆に外に出るとそれがはっきりと目には映らない曇ったようで隠された社会。という比較的な絵になるのでしょうか。
私の解釈はこんな感じではありますが、実際はどのようにして考え、描かれたのかが気になるところです。