富岡鉄斎さんの作品を紹介します。
富岡さんの作品の特徴は、筆のタッチに迫力があり個性を画面いっぱいに表現し、細かく描くところは描く。などのメリハリがある作品ができていると思います。

この作品は、縦に長い作品になっていますがその構図を利用したものの配置がされているのがすごく魅力的だなと感じました。
水墨画って色味の幅はすごくたくさんあるイメージです。
色というより濃淡という言い方の方が合っていると思いますが、炭と水分のハウ文を調節することにより絵のなかでの色の幅が増えてくると思います。

この作品のなかには、墨の色味だけではなくたくさんの色が使われているのがわかると思いますが、この色の出し方や配置の仕方にも工夫がみらると思います。
ところどころに緑や赤が久美子荒れていて、しかも墨に混ぜて書いているので色がついた部分だけ浮いた印象は持ちません。
こういった工夫があることで絵のなかでの統一感というものがあると思います。

作中には人物が何人か描かれていますが、その人物の表情や行動など、そういったところの細かい部分も描かれているのもこの作品の面白い部分ではないでしょうか?

墨の濃淡で遠近感を表現しているのもなかなか興味深いです。
背景になっている山々のなかにも差をつけるためにその色味の違いをだしているのもいいですね。






富岡さんの作品はその今紹介した水墨画のなかに色を組み込む。という要素がありますが、その色の幅の種類は様々だと思います。

この作品のなかに描かれているのは、一つの街だと思います。
この街の雰囲気を描くのに、水墨画のようなモノトーンで仕上げるだけでなく色を入れることでより魅力的に表現できると考えたからこのようにたくさんの色を入れたんだと思います。
桜の鼻の色であるピンク色を入れたり、その街にある家の屋根などの色の特徴をこの作中にいれることでいい作品ができるんだと思います。

また、色を載せているけれど水の色を入れなかった理由は何故なのでしょうか?
確かに、水には色がありません。
海の色も、空の色を反射して水色や青系の色に見えているといいます。

でも、その色味を描かなくてもこうやって私のように水面が描かれているんだなという印象を与えることができるのでいいと思ったのかな〜なんて思います。