「では、櫻井さん、お疲れさまでした」

「お疲れさまでした!」


やっと夜会の収録が終わり、かわもっちゃんが帰って行った。


「ふぅ~。疲れたぁ」


手を頭の後ろで組み、ベッドにごろんと寝転んで、

まず思うのは雅紀のこと。


「あー今すぐ会いたい。

今すぐ抱きしめてキスしたい。でもさすがにもう寝てるよな…」


しばらくその体勢で天井見つめながら考えてたけど、


(よし、明日はゆっくりだし、

いちかばちかで一度電話してみよう。

出なかったら寝てるってことだし)


勢いよく起き上がって、

ベッドサイドのチェストの上に置いてたスマホを手に取り

雅紀に電話をかけた。



RRR…



出ない。

やっぱり寝てるのか。

そりゃそうだよな、この時間だもん。

アイツも忙しくて疲れてるだろうし、
今日は、残念だけどしょうがない、

あきらめて俺も寝るとしよう。


そのままスマホを置いて洗面所に向かい、

歯磨きをして着替えてベッドに転がり込もうとしたその時。


RRR…


「もしもし」

「もしもし、しょうちゃん?お疲れさま。

さっき電話くれたんだよね。

おれ、風呂入ってて出られなかったの、ごめんね」


風呂に入ってる雅紀の艶かしい姿を想像する。


「ううん、こっちこそゴメンな。こんな時間に。

どうしてもおまえの声が聴きたくてさ…

ごめん。おまえも疲れてんのにな。

でも、まだ起きてたのか?」


「うん。


…あのね、もしかしたら
しょうちゃんが来てくれるかもしれないって
勝手に思っちゃって… 

ごめんね、しょうちゃんも疲れてんのにね。


おれもう寝るね。だからしょうちゃんもゆっくり寝てね」




…本当にこいつは。




「雅紀。」

「ん?」

「今から部屋行っていいか?」

「え?…いい…けど…寝ないの?」

「寝れない」

「え?」

「雅紀に会いたくて仕方なくて、

雅紀を抱きたくてどうしようもなくて、寝れない。」


「.しょうちゃん….

おれも、しょうちゃんに会いたくて、

しょうちゃんに抱かれたくて、でも、」


「今すぐ行く。」

電話を切り、俺は雅紀の部屋へ向かう。



トントン。


軽くノックをするとすぐドアが開いた。

「しょうちゃ…」

雅紀が言い終わらないうちにぎゅうっと抱きしめる。


「しょうちゃん、会いたかった….」

「雅紀、俺も会いたかった。
っていうか俺のほうが会いたかった。」


「おれのほうが会いたかったよ!」

「いや、俺のほうが会いたかった!」

「ううん!絶対おれのほうが会いたかった!」


「ハハハ…俺たち世に言うバカップルってやつ?」

お互い顔を見合わせながら笑う。


そのまま数秒見つめ合って...

そっと顔が近づき、ゆっくり唇を塞がれる。

と思ったらいきなり貪るような激しいキスに変わる。


「んぅ…」


しょうちゃんの舌がおれの口内をまさぐりだす。