湯浅玲子 An die Musik~音楽に寄せて

湯浅玲子 An die Musik~音楽に寄せて

音楽学・音楽評論に関する執筆活動と、
杉並区阿佐ヶ谷の楽典とソルフェージュ、楽曲分析のための音楽教室「アルス・ノーヴァ」をご紹介しています。

楽典・ソルフェージュ・楽曲分析のための音楽教室アルス・ノーヴァ


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こんばんは。

 

今日はプロフェッショナルコースのレッスンの様子です。

毎回テーマを決めてレッスンを受けているハープ奏者Sさん。

今回のテーマは「神秘和音」。

 

「神秘和音」とは、スクリャービンが作品に用いた和音についた名前です。

 

「神秘和音」、言葉は知っているけれど、作品でどのように使われているのか、あらためて確認したい、というリクエスト。

 

私も、「神秘和音はこのような構成音でできていますよ」という説明は他の方のレッスンで何度か行ったことはあるのですが、どのように使われているのか、複数の作品で検証するのは初めてでした。

この際、「スクリャービンが初めて神秘和音を使ったときは、どのように登場させたのか」、作品を辿ることにしました。

 

そして教材にしたのはこの2曲。

スクリャービン:ピアノ・ソナタ第5番 op.53

作曲年代的にこの作品が最初に「神秘和音」を使ったものとなります。初めて使った場所は第一主題部でした。

「ここにこんな和音がありますよ」と存在感をアピールするような書法で、Sさんと「なるほど~」と感心しました。

 

 

スクリャービン:交響曲第4番「法悦の詩」op.54

 

こちらでは作品の後半にさしかかってから「神秘和音」が登場します。しかも先ほどのソナタのように響かせるのではなく、トゥッティで1拍サッと鳴らします。

ハープが単独で神秘和音を演奏するところもありました。

「こちらの作品ではスパイスのような使い方をしますね」

 

2作品を比較したことによって、いろいろ発見できました。

 

和音で調性を崩壊させようとする試みは、歴史的にこのあたりまで。

「この後は音列ですね」

という話題になり、

「そういえばメシアンってどんな感じなんですか」

と、流れが変わって、

 

次回のテーマは「メシアン」になりました。

以前、雑誌の特集でメシアンの書法について書いたことはありますが、もう少し譜例を用意してレッスン準備します。