随分と更新の感覚が空いてしまいました、、、
今回はキューバで僕の世界観を変えた音楽、ジャズ編を書いていこうと思います。
ジャズと言ってもキューバで聞くことができるのは、ガチガチの木管楽器のジャズではなくて「ラテンジャズ」というもの。
通常のジャズにボンゴ、コンガなどの打楽器、そしてマラカスやギロなどの小道具が入る。
そんなジャズを聞くことができる場所が首都ハバナには多く存在する。
その中でも「Jazz Cafe」や「La Zorra y El Cuervo」という場所ではキューバを代表し、世界的に有名なアーティストの演奏を聞くことができる。
しかもかなり近い距離で。
僕は週2,3回ジャズを聞きに行っていた。
そして音楽というジャンルを超えてしまうようなアーティストに出会った。
Roberto Fonseca
僕はこのアーティストを勝手に「フォンセカ先生」と呼んでいる。
ジャズの主役であろう木管楽器ではなく、先生が弾くのはキーボード。
音楽を超えた音楽に出会った時、身体中が痺れ、僕は涙を流した。
先生の手から奏でられる、その場の空気を全て包み込んでしまうような音色。
そこには言葉なんて要らない世界が広がっていた。
キーボードの音は、人間の感情だった。
いや、音ではなく声かもしれない。
優しさ、そしてこの世界を生き抜く厳しさ。
全てがキーボードという楽器一つで表現された。
柔らかい音色が聞こえてきたと思ったら、突然キーボードが打楽器のようになる。
もはや音楽という領域を超えていた。
前回記事にしたルンバとはまた違う、芸術的な意味で。
また、その音楽の中には愛があった。
メンバー同士の固く深い絆で結ばれた愛が。
でも、そこにあるのは言葉ではなくて音。
行き交う音だけで相手を信頼し、尊敬し、互いに微笑み合うメンバーの姿が印象的だった。
僕らが絶対に立ち入ることのできないような愛の空間が見えた。
正直、ジャズなんて日本にいる時は殆ど聞かなかった。
だけど、完全にキューバでジャズの虜になってしまった。
そしてキューバ音楽に魅せられた僕は中古のサックスを購入し、教室に通うことになったのでした、、、笑
キューバで感じた音楽。
これは決して言葉にできるようなものではないし、簡単に伝わるようなものでもない。
是非キューバでジャズを聞いて欲しい。
そして感じて欲しい。
ディープな世界を。