最後の力を使い果たし、ティガが断末魔とともにその場に屈した。
全身の殺傷痕から噴きでていた流血もただ滴り落ち、さらに開いた口からはだらし無く舌が垂れ下がっている。
すでに倒れたその姿に生命の力は感じなかった。
そこではじめてアーリィアは安堵して緊張を少し緩める。
気が付くとボウガンを握り締める手元が汗でびっしょりと湿っている。
自分でもそこまで緊張していたのかと内心驚いている。
そしてさらに驚くことは・・・・・・
「で、いったいあんたは何しているの」
青年の怪しげな行動が無視し切れなくなった。
倒れたティガの頭に片足を乗せ、拳が天を貫くようにして勝鬨をあげている。
それは感動のあまりと言うことで分からなくもない。
その後に拳に握り締めている物体を、豪快にほお張りはじめていた。
もちろん「こんがり肉」ではない。
青年は一旦動きを止めて答えた。
「うにゃ?マタタビにゃ」
そういうと何も問題ないというようにまたむさぼり始めた。
「え?・・・マタタビ?」
さっぱりわからないと首をかしげる。
一般的にはマタタビはメラルーのアイテム盗難防止で携帯するもので嘱さない。
アーリィアの思考が停止している間になぞの儀式が完了していた。
「ささ、エリア8へ急ぐにゃ」
と勝手にいいだして進み出した。
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