アーリィアは黄金米のガーリックライスを口に運ぶたびに、右あごの引っ掻きキズの痛みで手を止める。そのたび左側でかむためにライスを口の中で転がした。そしてアーリィアの表情を見るたびにアイルー達の耳がしおれて垂れ下がるのだった。


 時間をさかのぼること30分前にアーリィアはアイルー達の猛烈アピール騒動に巻き込まれ、懇願するアイルーに纏わり付かれた。さらにお互いのアピール合戦が白熱しだすと「よし!最後までアーリィアにしがみついていたものが勝ちとして動向を認める」などとイアンが高らかに宣言をしたためさらに拍車をかけることとなった。必死にしがみつくアイルー達が爪をたて落ちまいと踏ん張ったため阿鼻叫喚地獄絵図が完成した。イアンはその光景を見て腹を抱えて笑っていた。結果そんなこんなで現在に至る。


出発前にお抱えキッチンアイルーの食事をしてから行けとイアンの提案で、一先ず落ち着くためにアーリィアは食事をする提案を受け入れた。イアンと同じくライスとスープを受け取り食事を始めたが……

ソウルビーンズのスープを飲みながらまだイアンはニヤニヤと思いだし笑いをしている。

「イアン師匠!行く前から怪我してどうしてくれるんです」

過去にも度々イアンのふざけたことの巻き添えを受けたことがあった。そんな過去も混ざってなんだか悔しくなっていた。

「まぁそう怒るな。お陰でリラックスできたろ。お前はあれこれ頭で考え過ぎなんだよ」

イアンはもっともらしいことをいい。だろっとニッと白い歯を見せて笑った。アーリィアはいつもこのおっさんはと思いつつも、いたずら少年のようなその笑顔にだまされ怒りが萎んでしまう。


 一通り食事も終えたころ、ようやくイアンが「さてそろそろ時間だな、それじゃ俺様からのアドバスを」などと話始めた。話を聞きながら、その横では同行することになった茶毛のアイルーがアーリィアのキズに塗り薬を塗っていた。名前はシュウ。レベル20のオトモアイルーである。

 イアンもシュウの特徴述べると連携のとり方を話してくれた。そして最後に必勝のための注意事項として

「一、無理な攻撃はするな。二、体力は半分になったら全回に。三、地形をよく見ろ、それだけだ。時間はたっぷりある心してかかれ。それだけの力がお前には備わっている」

そういうとまるでさっさと行けと言わんばかりに立ち上がると追い払うように手をうごかした。まったくどこまで自分勝手な人だと思いながらも反抗する時間もたりないので出発することにした。

「それでは師匠行ってまいります」

邪気を追い払うように力いっぱいドアを開け放った。



左矢印思い出の太刀その3   思い出の太刀その5 右矢印

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