始「うおっと!」
茉莉花「よっと…!気をつけてね始くん!」
安定しない毒キノコのカサに苦戦する2人
降りたいのは山々だが、地面が見えないくらいにカサが広がってしまった
降りられなくはないが、カサに触れてしまうと、かぶれたり、最悪死ぬ危険性の高い毒キノコのため、触れることは出来ない
それが普通なら構わないかもだが、ベンジャミンが作り出したものだ、相当毒性が強い物に違いない
ベンジャミン「おやおやどうした?僕に攻撃するんじゃなかったの?」
茉莉花「くっ…おっと…!」
ベンジャミン「普通触れば危険なのはカエンタケだけだけど…他のキノコも毒性を増したよ。触れれば痛い目を見るのは君らだよ」
始「くそっ…!これじゃどうにも…」
丸ノコギリもアビリティの時間を越えてしまい、斬ることは出来ない
ベンジャミンに直接攻撃するしかないが、キノコのカサでバランスをとりながら移動のため、前に簡単に進めない
ベンジャミン「ほらほら!踊りなよ!」
そう言うとベンジャミンは木の枝を使って、またコンクリートを投げつけてきた
それも大きな破片だ
茉莉花「きゃあ!ちょっと!あんた正気!?」
ベンジャミン「アッハッハ!ほらほら、踊れ踊れ!」
始「おまっ…!ふざけんなこの野郎ってうわ!」
飛んできたコンクリートを避けるが、バランスを崩しそうになる
流石に度が過ぎている
ゆに「お兄ちゃんを助けないと…!これで上手く行くか分からないけど…!」
ゆには避難していたところから離れ、ベンジャミンのところへと向かった
その手には、アビリティのカプセルが握られていた
これが荷物の底にあったものだ
アビリティのカプセルを腕時計に嵌め込み、ベンジャミンのところへ近づく
植物がコンクリートの欠片を持ち上げ、始達のところに投げているところを見て、怒りが沸いた
ゆに「ちょっと!お兄ちゃんに何すんのよ!」
ベンジャミン「!」
始「ゆに!?」
避難しているハズのゆにが、また移動してきていて始は驚く
ゆにが大声で呼んだおかげで、ベンジャミンはゆにに気付いた
すぐに植物のツルをゆにに巻き付かせる
ゆに「きゃあ!」
茉莉花「ゆにちゃん、学習しないの…?」
始「バカ!なんで出てきたんだ!?」
ベンジャミン「懲りないね君も、力も何もない癖に一丁前に行動しちゃってさ」
ゆに「べ、別に…!力とかなくても平気だし!」
ベンジャミン「ふーん、ところで…」
ゆにの腕時計に目線を向ける
すると別の植物のツルが伸びて、ゆにの腕時計を外した
ゆに「あ!何すんの!?」
ベンジャミン「こんなおもちゃでよくも僕を傷付けてくれたよね。お仕置きしてあげなくちゃ」
ゆに「え?きゃあぁっ!」
始「ゆに!お前…っ」
植物のツルがゆにの全身に巻き付く
絞め殺すつもりだ
ゆに「…ニッ」
だがその瞬間、何故かゆには始に向けてウインクをした
そのウインクを始は見逃さなかった
始「ゆに…?」
更に巻き付かれる前に、ゆには気付かれない様に、自分の腕時計を指差す
それを見て、すぐにゆにの考えている事が分かった
始「…なるほどな」
茉莉花「え?」
ゆにの言いたいことが分かったのか、始はその場から、自分の腕時計のワイヤーを伸ばした
ワイヤーは真っ直ぐ伸びて、ベンジャミンが奪い取ったゆにの腕時計のスイッチに当たる
…ビシャアァッ…!
ベンジャミン「っ!?」
茉莉花「…え?」
腕時計のスイッチにワイヤーが当たると、腕時計から透明な液体が出てきた
ベンジャミンの顔にかかる
ベンジャミン「は?何?こんなもので僕を…」
始「嘘だろ…?水…?電気かとばっかり…」
ゆにが「電気をまた浴びせる」と思ってワイヤーを伸ばしたが、間違いだった
中から出てきたのは液体だ
ベンジャミンの顔にかかり、ダメージの何にもならないと思い、絶望してしまった
だがそれは、一瞬で終わった
…シュウゥゥゥ…!
ベンジャミン「ん?なに…?」
突然液体から煙が出てきた
顔がだんだんと、熱くなってくる
ベンジャミン「っ!?ぐわぁぁあっ!?あ、熱い!熱いぃぃっ!」
始「え?」
茉莉花「な、何?」
ベンジャミンの顔から煙が出て、ベンジャミンは顔を抑えて苦しみだす
ゆにから奪った腕時計も、地面に落とした
するとあんなに元気に生えていた植物やキノコ達がだんだんと小さくなってきた
地面が見えると、始と茉莉花は降りる
ゆには植物が離してくれて、解放された
ゆに「ふぅ、当たらなかったらどうしようかと思っていた」
始「ゆに!お前何を…」
ゆに「へへへ、茉莉花さんの奴パクっちゃったw」
そう言いゆには、自分の腕時計を取り戻し、腕時計の中身を開ける
そこには『酸(Acid)』と書かれていたアビリティのカプセルがあった
茉莉花「!それ…」
ゆに「荷物の底にあったの。お兄ちゃん達にあんな酷いことして許せなかったから、1回痛い目を合わせようと思ってね。でも多分取られると思ったから、お兄ちゃんにワイヤーを伸ばしてって、合図したんだ。気付いてくれて良かった!」
始「お前…危ないことすんなって言ったよな!?ったく、気付いたから良かったけど…!」
ゆに「私だって、か弱いまんまはヤダもん」
茉莉花「…!」
陽光『俺だって、弱いまんまはヤダよ』
ゆにの今の台詞に、聞き覚えがあった
弟の陽光も、同じことを言ってた
茉莉花「…ありがとう。でも無茶はしないでよ?」
ゆに「エヘヘヘ」