高校時代からの絵を描く仲間から唐突にも次のようなメールが届いた。
[日本→ポルトガル]
武ゃん 手紙着いた?そちらへ届くのに何日ぐらい普通はかかるのですか?
追伸 ラミネス社の魚のカンズメ、ロシアに輸出するために作った少し塩のきいた分などスーパーに売っていますか。
カタプラーナ鍋を使ったことがありますか。
一番小さいので直径何センチぐらいでいくらぐらいするものか教えてほしい。
日本との時差と云うか日本の21:00はそちらの何時なのですか?
高校時代と大学でも、僕は武やんと呼ばれていた。
手紙が日本から何日くらいかかるのかやら、時差が何時間なのかを問題にしているのではない。
「カタプラーナ」という単語を何故この男が口にするのか?
勿論、ポルトガルに住んでいる者にとって「カタプラーナ」なる物は知っている。
でも何故彼が…?
それと不可解なのは「ラミレス社」の魚の缶詰め?
これは一体何なのだ?
塩の利いた分?ペットフードではないのか?
これは聞いたこともない。ポルトガルの会社なのか?
すぐさま返事を出した。
[ポルトガル→日本]
郵便は通常で5日~1週間くらいだと思います。メールに慣れたら郵便の遅い事。
でもこれでも日本=ポルトガル間は早いのですよ。ポルトガルとフランスはもっと掛ります。
セトゥーバルから車で1時間の町まで2週間掛ったこともあります。
ラミネス社の魚の缶詰め。とは急に何ごとですか?
何の事か訳が解りませんが今度大型スーパーに行った時に調べておきます。
ただここセトゥーバルは古くからオイルサージンで栄えた街です。
その歴史は古代ローマ時代まで遡ります。
カタプラーナ鍋とはどこからそんな情報を仕入れたのですか?我家にはカタプラーナはありません。(2018年現在はあります。)
時々レストランで食べる時出てきますが。
これも銅版の厚いもの薄い物によっていろいろでしょうが。
それも今度調べておきます。
時差は 9 時間です。日本時間 21 時でポルトガルの正午です。
このメールを出してすぐにスーパーに買物に行く機会は訪れた。
メールが来て、返事を出してすぐだから、幸い忘れることはなかった。
すぐさま荒物売り場に行って、カタプラーナの価格をメモした。
缶詰め売り場ではラミレス社のものをすぐに見つけることが出来た。
そして一個を買ってみた。
家に帰ってすぐに返事を書いた。
[ポルトガル→日本]
きょうスーパーに買物に行ったので忘れずに調べてきました。
カタプラーナはそのスーパーには一種類しか置いていませんでした。
直径 27 センチの普通に良く使う大きさだと思います。
価格は 28.60ユーロだから 3700円くらいです。
勿論打ち出しの銅製ですが、スーパーのものだから上等品ではないのでしょう。
荒物専門店に行けばもっと豊富にあるのでしょうが…。
夏祭の露店市には銅製品の専門店が2~3軒毎年出ていますが、そういった店のほうが良い物を売っているようです。
ラミレスの缶詰めも見てきました。
小さいのから大きいのまでいろいろありましたが、全て味付けの違うツナ缶でした。
ポルトガルの会社なのですか?ラベルにポルトガルの国旗がデザインされています。
以前から知らずに見ていたのでしょうけれど、他のメーカーのよりかなり割高でしたが、試しに一個買ってきました。

385 グラム一個が 3,62 ユーロ(470円)もしました。
工場はペニシェとマトシーニョとなっています。
ペニシェはポルトガル中部の港町で大きな漁港があり、何度か行きました。
半島に突き出す様に城跡があります。
今は美術館とカルチャーセンターになっていますが、独裁政権の頃は政治犯の刑務所に使われていたとのことです。
マトシーニョはポルトガル第二の都市ポルトの隣町です。
やはり漁港で美味しくて高級なレストランが何軒かあり、だいぶ以前ですが一度そんなレストランに入ったことがあります。
以上本日調べてきたことの報告です。
でもこれは一体何なのですか?日本でも売っているのですか?

ラミレス社のツナ缶
さらに返事が届いた。
[日本→ポルトガル]
唐突な質問に答えてくれて有難う・・・・
ツナ缶はいろんな種類があり沢山輸入もされていますが、ラミレス社のカンズメは輸入されていません。
ただフランス土産とロシア土産で同じメーカーなのに塩味がかなり違う、ロシアの方が塩辛く今なら白菜と煮るだけでなにも加えなくてもあっさりとおいしいものでした。
冬にいろんな鍋料理に飽きたとき思い出します。
ただし、メーカーの製品管理が悪くて、たまたまそうだったのか、国別に味を変えているのか定かではありません。
私の中でポルトガルのラミレス社のロシア経由のものが最高、もう一度食したいと思った訳です
カタプラーナ鍋はアサリの酒蒸しに,鯛の姿酒蒸しに、熱伝導が良さそうで旨味を逃がさない構造、それでいて圧力釜でないので食素材の素材感をなくさない優れものの感じがする。
以前居酒屋も経営していたこともあり、食べることも、料理することも好きなんです。
以上のやりとりが一両日で出来てしまう。
まったくEメールとは便利なものだ。
これが郵便だと片道5日づつとしても一ヶ月はかかってしまう。
その後、「ラミレスのツナ缶の味はどうだった?」
というメールが来たがまだ食べていない。
あいにく今我家に白菜はない。
ポルトガルにも白菜は売ってはいるがいたって貴重なのだ。
今度白菜が手に入ったら早速やってみることにしようと思う。
それまでラミレスのツナ缶はおあずけ…。
戸棚に飾っておこう。
たぶんこれはロシア経由と同じ、塩辛い分だと思う。
だいたいに於いてポルトガルの缶詰めはどれも比較的塩辛い。
もう一つ問題の「カタプラーナ」であるが、

直径 30 cm、高さ 14 cm。
これらのメールの後、今はある我が家のカタプラーナ鍋。友人からの頂き物だが上等である。
今度の夏祭りの時にでもひとつ買っておくべきかな?(だから買ってはいない)
VIT
(この文は2004年2月号『ポルトガルの画帖』の中の『端布れキャンバスVITの独り言』に載せた文ですが2019年3月末日で、ジオシティーズが閉鎖になり、サイト『ポルトガルの画帖』も見られなくなるとの事ですので、このブログに少しづつ移して行こうと思っています。)