ゴッホの映画予告から2
先日、
ナチスによる芸術品没収について
書きましたが、
ゴッホの絵画は
ヒトラーにとって
"退廃芸術"
でした。
ゴッホの他にはシャガール、
クレー、ピカソ、マティスも。。。
それらは
没収したのち、一部を焼却し
残りは
売却による外貨稼ぎや
他の古典作品との交換に活用しました。
この絵は、
ゴッホの
ポール・ゴーギャンに捧げる自画像
1888年 油彩 カンヴァス
ハーバード大学フォッグ美術館蔵
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1888年10月、 ゴッホはゴーギャンをアルルに招待し、 ともに共同生活を始めるのですが、 それに先立つ1か月ほど前に、 自画像の相互献呈を行いました。 この絵は、ゴッホからゴーギャンに 献呈されたものです。 弟テオにあてて書いた手紙の中で、 ゴッホはこの絵に触れて 次のように言っています。 「僕はゴーガンへの返事でこう書いた。 肖像画で自分の個性を誇張することが 許されるなら、 僕は自画像の中に単に僕自身だけでなく、 全般的な意味の一人の印象派画家、 永遠の仏陀の 素朴な崇拝者である坊主でもあるかのように この肖像画は考えて描いたのだ、 と・・・ 僕の肖像画はゴーガンに送るが、 彼は手放さずに持っていてくれるだろうから、 君もそのうちに見てくれるだろう。 それは全体の灰色と淡いヴェロネーズ緑が 対照になっているものだ。 服は例の青い縁取りの茶色の上着だが、 僕はその茶色を真紅にまで誇張し、 青い縁取りの幅も広げた。 頭は明るい厚塗りで形づけ、 ほとんど影のない明るい背景に相対している。 ただ目尻は日本風にすこし釣り上げた」 (岩波文庫版「ゴッホの手紙」) 1939年6月30日 スイスのルツェルンのホテルで 大規模な美術品の オークションが開かれました。 画商のテオドール フィッシャーの 主導により 売りに出されたのは ナチスが没収した、 ブラック、ゴッホ、ピカソ、クレー マティス、ココシュカなど 現代の巨匠による 彫刻と絵画でした。 このオークションで最高価格で 落札されたのが、 この、ゴッホの自画像 "ポール・ゴーギャンに捧げる自画像" でした。 (17万5000スイスフラン) 米国のユダヤ系銀行家 モーリス ヴェルトハイムが購入しました。 このオークションには 世界中のバイヤーが つめかけていました。 しかし売り上げ金がナチスに流れることは 明らかであったため ニューヨーク近代美術館(MOMA)は 参加しませんでした。 フィッシャー画廊のように スイスは、略奪美術品処理の ロンダリングの場所となっていました。 |
